MotoGP日本GPのスプリントレースで首位を走行しながら転倒してしまったGASGAS・テック3のペドロ・アコスタは、自分のミスだったと語る一方で、速さを見せることができたのは非常にポジティブだと語った。
アコスタは予選でポールポジションを獲得。決勝では一時はフランチェスコ・バニャイヤとエネア・バスティアニーニのドゥカティ勢2台に先行されるも、1周目にはバスティアニーニ、3周目にはバニャイヤを攻略して首位を奪い返すと、その後はバニャイヤ以下を引き離すような速さを見せた。そのままチェッカーを迎えれば、スプリントレースながらMotoGP最高峰クラスで初の優勝を手にできそうだ……多くの人がそう思った。
しかし9周目にアコスタは痛恨の転倒。初優勝のチャンスを逃すことになった。
「僕のミスだった。少しラインから外れてしまったんだ。とにかく、個人的なミスだった。雨が降っていたわけじゃない」
そう語るアコスタは、日曜日の決勝を目指して前を向く。
「言い訳はしたくない。僕は言い訳を探しているわけじゃない。解決策を探しているんだ」
「とにかく僕はクラッシュした。でも、競争力があったんだ。良いことと、それほど良くはなかったことを前向きに受け止める必要がある」
「KTMが進歩してきたのが分かるんだ。これまでの2〜3レースで、僕らはとても強かった。1戦ではトップに近づき、他はもう少し離されたけど、でも僕らはトップ4の人たちと戦うことができた。それについては、満足しなきゃいけない」
「僕らがどれだけ良くなってきたかは分かっているけど、今回はうまくいかなかった。本当に僕のミスだ」
またアコスタは、バニャイヤをさらに引き離そうと、無理にペースを上げたわけではないと主張した。
「僕はただ流れに乗って走っていた。何も違うことはしていない」
「全てがスムーズで、全てがうまくいっていたんだ。プッシュはしていたけど、コントロールを失ったわけじゃない。でも、僕がミスを犯しただけだ。それだけだよ」
そして決勝レースについては、ソフトタイヤのデータがないため、どうなるか分からないとアコスタは語った。
「どうなるか見てみようじゃないか。タイヤの選択は、難しくなると思う」
「僕としては、ソフトタイヤに疑問があるんだ。どうなるだろうね」
「これまでも僕は、勝てそうだと言ったことがある。でもル・マン(フランスGP)やモンメロ(カタルニアGP)では、クラッシュしてリタイアしてしまった」
「でもトップを走っていてリタイアしたことはなかったんだ。予選でポールポジションを獲得すると、いつもクラッシュしちゃうのかな」
アコスタはそう冗談を言って、会見を締め括った。