MotoGP日本GPのMoto3クラス決勝レースが行なわれ、ダビデ・アロンソ(CFMOTO Gaviota Aspar Team)が今季10勝目。2024年のMoto3クラス王者に輝いた。日本人最上位は山中琉聖(MT Helmets – MSI)で6位だった。
日本GPの決勝日は、前日に引き続きどんよりとした空模様。しかし雨は落ちておらず、Moto3の決勝は完全ドライコンディションでスタートが切られた。
ポールポジションのイヴァン・オルトラ(MT Helmets – MSI)が絶好のスタートを決めてホールショットを奪い、エイドリアン・フェルナンデス(Leopard Racing)が7番グリッドから一気に2番手まで浮上。5番グリッドの山中は6番手にポジションを落とし、さらに2周目にはダビデ・ムニョス(BOE Motorsports)にも抜かれて7番手にポジションを落とした。また3番グリッドにつけ、ランキング首位で日本GPを迎えたダビデ・アロンソは、8番手付近まで後退してしまった。
ただレース序盤は、上位15台ほどが等間隔で連なる状態。先行きが読めない展開となった。この隊列の中には古里太陽(Honda Team Asia)や鈴木竜生(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)もいた。
周回が進むにつれ、隊列は徐々にバラつきはじめる。そんな中で山中は5番手、4番手と着実に順位を上げるが、道中ダニエル・オルガド(Red Bull GASGAS Tech3)と抜きつ抜かれつのバトルを展開した。しかしその隙を突かれてアロンソにも先行を許し、さらにはコリン・ベイヤー(Liqui Moly Husqvarna Intact GP)にも抜かれてしまった。
アロンソの勢いはよく、次々に前を行くマシンを交わし、12周目には2番手に浮上。逃げるフェルナンデスを追った。山中は前を走っていたアンヘル・ピケラス(Leopard Racing)が転倒した煽りを受け、上位集団からは遅れてしまった。
そして14周目、アロンソはフェルナンデスを交わしてついに首位に浮上。以降はフェルナンデス以下を引き離していくかに見えたが、フェルナンデスを料理したオルトラが一気にアロンソに迫り、プレッシャーをかけにいった。
ただそのオルトラは、16周目に痛恨の転倒。これでアロンソは、セーフティリードを築いて最終ラップに突入した。
結局アロンソはそのままチェッカーを受け、今季10勝目。4戦を残して、2024年シーズンのMoto3クラスチャンピオンに輝いた。3クラス通じて、コロンビア人ライダーとして初のチャンピオン誕生である。
アロンソはウイニングランの途中で、ポケバイに乗って喜びを表現するパフォーマンス。しかし転倒してしまい、国際映像も”アロンソクラッシュ!”とテロップを打って、サーキットを沸かせた。そのパフォーマンスの間に、アロンソのマシンにはチャンピオン獲得を示す”No.1”のステッカーが貼られた。
2位にはベイヤー、3位にはフェルナンデスが入った。
山中は終盤まで5番手を維持していたが、最終ラップの90度コーナーでホセ・アントニオ・ルエダ(Red Bull KTM Ajo)に抜かれて6位フィニッシュ。鈴木が7位、古里が9位、今回負傷したライダーの代役で急遽参戦となった若松怜(FleetSafe Honda – MLav Racing)が20位でフィニッシュした。