19世紀の女性用下着“ドロワーズ”について解説したX(Twitter)での投稿が多くの注目を集めています。あしわられたレースやふわっとしたフォルムが、現代ではロリータファッションのアイテムとして人気ですが、その背景にはさまざまな進化の歴史があったのだそうです。
19世紀を代表する女性の下着「ドロワーズ」
優美なドレスのしたで、女性の足さばきを快適にした歴史的な下着です
しかし、快適なのは歩くときだけではありません
お尻に隠された秘密の窓【ドロップ・シート】は、お花を摘むときに大活躍!
さぁ、すべての釦を外してみましょうか… 続 pic.twitter.com/Qmmb7wkBtu
— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
ドロワーズの歴史
ドロワーズの歴史を解説したのは、“衣服標本家”の長谷川(@rrr00129)さん。18世紀から20世紀初頭の個人コレクションを使い説明しています。
まず紹介したのは、おしりの部分をボタンによって開閉できる、おトイレ時に便利な「ドロップ・シート」が付いたタイプ。長谷川さんは「利便性と見た目を両立したドロワーズの進化版」と評しますが、ドレスを着つつ小さなボタンを開閉するのは難しかったようで、普及することなく消えていきました。
一方で、ドロップ・シートのない、股の部分を縫わずにガバっと開くようにした「オープン・ドロワーズ」もありました。作りも簡単で利便性も問題なかったようですが、「見た目が恥ずかしい」と年配女性には不人気だったといいます。
それがこちら「オープン・ドロワーズ」です
ドロップシートなんて難しいものは付けません
ただ単純に ” 股の部分を縫ってないだけ ” ですつくりも簡単で、利便性は言わずもがな
しかし、最大の欠点が「見た目が恥ずかしい」
19世紀半ば、年配女性の多くはこのドロワーズを拒否したといわれます pic.twitter.com/RRaJJVW3gx— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
「下着にも歴史があるもんだ」
投稿には、「世の中にはまだまだ知らないことがあるな」「下着にも歴史があるもんだ」「勉強になるなあ……」などの反響が多数寄せられています。
なお、長谷川さんが特別レクチャーを務める、10月17日から開催予定の展示「半・分解展」(ギャラリー大和田・東京都渋谷区)では、実際のドロップ・シート・ドロワーズなどが展示されます。
ぜひ、半・分解展の会場でドロワーズをご覧ください
インパクトのあるドロップシートに驚くだけではなく、裾に施された細やかな刺繍にキュンキュンするのも一興です
男女のスーツ・ドレスはもちろん
男女の下着も同時にみられる半・分解展入場券、販売中です↓https://t.co/tMLplEdzr9 pic.twitter.com/G0W5ooy3aC
— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
画像提供:長谷川(@rrr00129)さん
長谷川さんによるドロワーズ解説
19世紀を代表する女性の下着「ドロワーズ」
優美なドレスのしたで、女性の足さばきを快適にした歴史的な下着です
しかし、快適なのは歩くときだけではありません
お尻に隠された秘密の窓【ドロップ・シート】は、お花を摘むときに大活躍!
さぁ、すべての釦を外してみましょうか… 続 pic.twitter.com/Qmmb7wkBtu
— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
これこそが下着の歴史の問題児【ドロップ・シート・ドロワーズ】です
お尻に3つの釦を付けて布を被せることにより、利便性と見た目を両立したドロワーズの進化版なんです
これだけガバっとお尻を出せれば、安心安全
ドレスのなかの治安も保たれますえ?普通のドロワーズはどうなっているかって 続 pic.twitter.com/b3LZ05lKTe
— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
それがこちら「オープン・ドロワーズ」です
ドロップシートなんて難しいものは付けません
ただ単純に ” 股の部分を縫ってないだけ ” ですつくりも簡単で、利便性は言わずもがな
しかし、最大の欠点が「見た目が恥ずかしい」
19世紀半ば、年配女性の多くはこのドロワーズを拒否したといわれます pic.twitter.com/RRaJJVW3gx— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
ドロップ シート ドロワーズなら、股の部分はしっかり縫われており見た目も健全
風でスースーすることもありませんこれで問題ナシ!
とはなりませんでした
ドロップ シートは普及することなく消えてゆきますドレスの下で小さな釦3つを開閉するのは難しかったようです
治安は保たれませんでした pic.twitter.com/DGrgccNfv2— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
ドロップシート以外にも下着の進化はありました
←は初期モデル
→は後期モデル初期と後期での大きな変化は「型紙の設計」です
” 身体にフィットする下着 ” に進化しているのです
ぶかぶかな下着って嫌ですよね
当時の下着は、反物から直線裁ちするため、大きくつくり紐で調節するのが一般的 pic.twitter.com/UhCQFQpjTz— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
ぜひ、半・分解展の会場でドロワーズをご覧ください
インパクトのあるドロップシートに驚くだけではなく、裾に施された細やかな刺繍にキュンキュンするのも一興です
男女のスーツ・ドレスはもちろん
男女の下着も同時にみられる半・分解展入場券、販売中です↓https://t.co/tMLplEdzr9 pic.twitter.com/G0W5ooy3aC
— 衣服標本家:長谷川 (@rrr00129) September 17, 2024
画像提供:長谷川(@rrr00129)さん