【MotoGP】マルク・マルケス、日本GPでもブレーキに問題「何が起きるか予測できなかった」

 モビリティリゾートもてぎで行なわれたMotoGP日本GPの決勝で、9番グリッドからスタートしたマルク・マルケス(グレシーニ)は3位でフィニッシュ。1周目にブレーキの問題に見舞われたため、思ったようにポジションを上げられなかったと明かしたものの、3位という結果には満足しているようだ。

 マルケスは今回も絶好のスタートを決め、いきなりポジションを上げてみせた。しかしその後、ブレーキが不安定になってしまい、いくつかポジションを落としたという。その後はブレーキの状態が改善したものの、抜きにくいもてぎでは、これ以上ポジションを上げるのは難しかったと語った。

「オーバーテイクもなく、ただペースをキープするだけの、とても退屈なレースだったかもしれない。でも僕は満足している」

 そうマルケスはレース後に語った。

「リヤにミディアムタイヤを履いたんだけど、昨日のスプリントで履いたソフトタイヤほどは快適には感じられなかった。でも、今日のレースをソフトタイヤで走るのは、かなりリスキーだったんだ。厳しい週末だったけど、表彰台に復帰することができた」

 またマルケスは、胃腸に不調も抱えていたという。そのため決勝レースは楽なモノではなかったというが、なんとか走り切ることができた。

「スタート前にはそれをすごく感じたんだ。レース中はアドレナリンや解熱・鎮痛剤、カフェインでそれを抑えた。数時間後には少し落ち着いた」

「精神的な緊迫したレースで、誰もミスしなかった。ファンにとっては退屈だったかもしれない。でも、このサーキットではオーバーテイクするのが難しいんだ」

 なおマルケスは、11番グリッドからスタートしたホルヘ・マルティン(プラマック)や、14番グリッドからスタートしたジャック・ミラー(KTM)とポジションを争った。自分と同じように後方からスタートしたライダーたちとのバトルを、マルケスは楽しんだようだ。

「一番良かったのは1周目だった。とても緊迫した戦いだったんだ」

 そうマルケスは言う。

「ホルヘ、僕、ミラーはいずれも後方からのスタートだった。僕は良いラップを刻み、ホルヘはもっと良いラップを刻んだ。ミラーはさらに良かった。面白かったね。前のライダーが道を切り開いていったが、隊列になってしまったらオーバーテイクするのはとても難しい」

 そのレース序盤、ブレーキの状態が悪かったとマルケスは言う。マルケスは今季このブレーキの問題に何度か悩まされており、アメリカズGPではこれが要因となり転倒している。

「最初の数周でブレーキの問題が起きたのは事実だ。何が起きるか予測できないんだ」

「ブレーキをかけたいところで、ブレーキをかけられなかった。それで何人かのライダーに抜かれてしまった。その後はブラッド・ビンダー(KTM)を抜くなど安定した走りができるようになったが、トップのふたりはかなり離れていった」

「全てを正しく完璧にこなすことができれば、前のライダーたちと同じようなポジションを走れるはずだ。でも、彼らが離れていった時、僕にはペースを上げるだけの力がなかった。そうしようと思ったらターン1でワイドに膨らんでしまった。それで、後はエネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)を抑えることに専念したんだ。彼はレース中、僕にとっては脅威だった」

 マルケスは、もっと良い予選ポジションからスタートすることができれば、さらに良いレースができると考えており、予選パフォーマンスを改善することが重要だと語った。

「本来のポジションに戻れるかどうか見てみよう」

「アラゴン以降、上位に上がれていない。最前列からスタートできれば、状況は一変するはずなんだ」