【深い】死ぬほどウザいエジプト人に「真の営業とは何か」を教えられた結果 → 7万円の香水を買いそうになる

・なん……だと?

なおエジプトでは通貨安の影響により、本家のエジプトポンドより米ドルやユーロが力を持っている。男のいう500ドルとは、正真正銘500アメリカ・ドルなのであった。いやバカか!!!!!

3000円くらいを想定していた私は「ごめん、やめとく」とコーヒー代を置き、イソイソ出口へ向かった。ここへ来た以上、多少ボラれる覚悟はしていたが、さすがに7万円はやりすぎだ。最近の日本人はそんな金持ってねえぞ、よ〜く覚えとけ。

すると男は一瞬で「300ドル」と、大胆な値下げ額を提示。すったもんだの末……

「ハーフボトルを50ドル(約7300円)」という、なんかよく分からん着地点で双方合意となった。シャネルより優れた成分でできているはずの香水が、パチモンのシャネルの袋に入れられている点が味わい深い。

帰国後……友人たちに「それでもボラれてる」と怒られてしまったけれど、私は男の営業努力に対価を支払ったワケなので、後悔していないどころかいい買い物をしたと思っている。彼のことは生涯の思い出として記憶に残るだろう。また会いたいとかは1ミリもないが。

チップ文化のない日本人にはなかなか到達しづらい境地へ、あなたを誘(いざな)ってくれるかもしれないエジプトの旅。特に営業の仕事をしている人、カイロであの男を探してみてはどうか?

執筆:亀沢郁奈

Photo:RocketNews24.