パットは体力が低下しても大きな影響はないが、歳をとればとるほどなぜか強く打てなくなりショートのミスが多くなる。
パットの名手にこの解決策を教えてもらった。
トゥ側で構えて真ん中で打つ!
あえて芯から外して構えると芯に当たる!
集中力が増し真芯でヒットしやすくなる。ストロークの緩みも防げるのが利点。
押す力が加わりインパクトゾーンが長くなる
パットはフェースの真ん中にボールをセットし、インパクトで再現するのがセオリーだが、これは簡単そうでじつは難しく、ほんのわずかだが芯を外してしまう。その結果、転がりが悪くなり、ショートしやすくなると手嶋多一は指摘する。
「私が実践しているのは、トゥ側(フェースの先端側)で構えて、真ん中で打つというテクニックです。あえてボール位置をズラすことで、集中力が増し、真芯に当てようとする気持ちが強くなる。加えて、ボールを押す力が加わり、インパクトゾーンが長くなるぶん“強い球”になるわけです。ショートのミスが直らない人は、練習グリーンで一度試してみてください」
Point1 パターを手前に引きトゥ側で構える
ボールを通常の位置にセットし、パターを手前(体側)に引いて、フェースのトゥ側で構える。ボール半個ぶんが目安。そして、インパクトでフェースの真ん中に当たるようにストロークする
ヒール側で構えるのはNG
反対に、パターを前に出してヒール側で構えると、ストロークが緩みやすくなり、ヘッドスピードが落ちてしまう
Point2 ヘッドを低く長く出す
真芯に当てようとすると、ボールを押す力が加わり、ヘッドが低く長く出るため、結果的にインパクトゾーンが長くなる。メジャー4勝のブルックス・ケプカも、この打ち方を採用していた
いかがでしたか? トゥ側で構えて真っ直ぐ打つことをぜひ意識してみてくださいね!
レッスン=手嶋多一
●てしま・たいち/1968年生まれ、福岡県出身。172㎝、70㎏。01年に日本オープン、14年に日本プロを制するなどレギュラーツアー8勝。19年のシニアデビュー戦ではいきなり優勝を飾った。ミズノ所属。
構成=小山俊正 写真=圓岡紀夫