MotoGP日本GPの決勝レースで、レプソル・ホンダのジョアン・ミルはグレシーニのアレックス・マルケスと接触したことで戦線離脱を余儀なくされた。
接触は1周目のセカンドアンダーブリッジを抜けた先で起こった。マルケスが後方からミルに接触する形となり、その結果マルケスは転倒。ミルは自身のバイクに引っかかったドゥカティのバイクに押し出されるような形でグラベルへと追いやられた。
ミルは、アラゴンGPで起きたマルケスとフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)の接触を想起させるようなアクシデントだったとして、次のように話す。
「ターン12で、彼は僕の背中に激しくぶつかってきた」
「彼のバイクは僕のシートとスイングアームの間に引っかかった。僕はそのままグラベルへ一直線だ。信じられないし、クレイジーなことが起きた」
「僕が怒るのは当然だと思う。彼とこういうことになるのは初めてじゃない」
「アラゴンで起きたことに似ている。全く同じではないけど、近いと思う。今回僕は明らかに前に出ていて、(アラゴンでの)バニャイヤもオーバーテイクしたところだった。でも僕のバイクはペッコ(バニャイヤ)と同じことになってしまった」
一方のマルケス側は、レース後にグレシーニから発表された声明の中でアクシデントの責任を認め、次のように述べた。
「ターン11でミスをしてラインを外れてしまった。自分のポジションに戻ろうとしたときにミルと接触してしまい、転倒に繋がった。僕のバイクが絡んでしまったので、彼には謝罪をした」
ただマルケスとしては、レース後にロングラップペナルティの裁定が出されたことには納得していない。
「(次戦)オーストラリアでロングラップペナルティを受けることになったけど、そこには納得しかねる。7日前にターン3で別のライダーがぶつかってきたのに、何もなかったからだ」
「これはルールが皆に等しく適用されていないということの証明だ。でもしょうがないね。この教訓を活かすしかない」
土曜日のスプリントに続いての転倒となってしまったミルだが、ホンダ勢として厳しいシーズンを送る中で、今回のもてぎ戦では比較的競争力があったと考えているようだ。
「スタートはうまくいって、(17番手から)14番手まで上がった。その後、ターン11でワイドになったライダーたちをオーバーテイクして、すでにトップ10に近づいていたんだ」
ミルはそう語る。
「マンダリカ(インドネシアGP)の時よりも競争力があったと思う。今年の中でも特に速さがあったと思うけど、それを結果に繋げることができなかった。昨日は僕のミスで、今日は他のライダーのミスでだ」