ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤはMotoGP日本GPでポールポジションこそ逃したものの、スプリントと決勝で優勝。まさに完璧な週末を送ったことで、これを今後の手本にしたいと語った。
日本GPの前は、ポイントリーダーのホルヘ・マルティン(プラマック)に21ポイントの差をつけられていたバニャイヤだが、その差を10ポイントまで縮めて日本を去ることになった。
ポールポジションを獲得したペドロ・アコスタ(GASGAS)は、日本GPでバニャイヤを倒しうる唯一のライダーだったが、スプリントでは首位走行中、決勝ではバニャイヤに次ぐ2番手走行中に転倒を喫した。マルティンはスプリントでは優勝争いに加わる速さはなかったが、決勝に向けて改善しバニャイヤとの一騎討ちに持ち込むことができた。しかしバニャイヤはレースをコントロール。マルティンのプレッシャーをはねのけ、優勝を飾った。
「金曜日の朝から完璧な仕事ができた。この週末を次のレースのお手本にして、常にこのような仕事ができるようにしなければいけない」
レース後、そうバニャイヤは話し始め、リヤタイヤに少し苦戦していたことを明かした。
「すべてが完璧だった。レースに向けてタイヤを選択するのは簡単ではなかったけど、正しい判断だったと思う。ミディアムタイヤでそれだけの周回数を走ったことがなかったからね。12周を過ぎたあたりから、リヤタイヤを管理するのがとても難しくなってきた」
「その時点でホルヘは僕を捉えていたけれど、序盤の僕のプッシュの仕方では、彼が差を縮めるのは難しかった。ブレーキングでリヤタイヤに自信が持てなかったから、ブレーキングの仕方を少し変えたんだ」
バニャイヤはアコスタを警戒していたことを認め、差を広げようと走っていたという。
「アコスタのペースが素晴らしいことは知っていたし、彼との差を少しでも広げたかったんだ。フロントタイヤが厳しいから、ライバルに0.5秒の差を作るのがどれだけ難しいかはよく分かっている。それに、彼が転倒してホルヘが僕の後ろにいるのを見たときは、彼が近づかないように完璧にやろうとしたんだ」
今シーズンは残り4戦。バニャイヤとマルティンが一進一退のタイトル争いを繰り広げていることを考えると、最終戦まで決着がもつれる可能性が高いだろう。
バニャイヤも、大差をつけて最終戦バレンシアGPに乗り込めるとは考えていないようだ。
「どっちも、ポイント差なしでバレンシアに向かうことは望んでいないよ。20ポイントか30ポイントの差をつけたいところだけど、最終戦まで戦う可能性があるのなら頭の使い方はわかっていると思う。いいショーになるかもしれないね」