KOC5年連続出場のニッポンの社長「6回出てもオモロい」【キングオブコント直前③】

コント日本一を決める『キングオブコント2024』(TBS系)が、10月12日(土)に放送されます。厳しい予選を勝ち抜き、ファイナリストになったのは10組。今回は、5年連続5度目の出場となるニッポンの社長(辻、ケツ)の決勝直前インタビューをお届けします。​​


出典: FANY マガジン

今年、決勝に勝ち上がったのは、cacao、コットン​​、シティホテル3号室​​、ダンビラムーチョ​​、ニッポンの社長、ファイヤーサンダー、や団、ラブレターズ、隣人、ロングコートダディ(※50音順)の面々です。

果たして、最後に栄冠を勝ち取るのはいったい誰なのか――ファイナリストたちの熱い思いを連続インタビューでお届けします。

「この人らが優勝ちゃう?」​​と思わせたい

ーーファイナリストになった心境からお聞かせください。

辻 めっちゃ嬉しかったんですけど、不安ではありましたね。(ファイナリスト発表時に)呼ばれるのが遅くて「もし決勝に行けなかったらヤバい顔してまうかもな……」と思っていたんですよ。その反動で、名前を呼ばれたときは「よしっ!」って声が出ちゃいました。僕らも(決勝6回進出した)さらば青春の光さんとかに「もうええって」とか思っていたんで(笑)、何回か出るうちに「また行かせてもらいます。すいません」って思うようになりました。最高の舞台なんで、また出られるのが嬉しすぎて毎回夢みたいです。

ケツ 決勝進出2回目からは「嬉しい」よりも「良かった」っていう安堵があります。今回、エントリーナンバーが、自分たちと同じ3000番台が多くて、(ファイナリスト発表時に)最後の1桁とかで避けられるんですよ。「きた!」と思ったら違う番号を言われるから、意地悪されてんのかなと思っていました(笑)。

辻 3000番台がシード組の番号やったらしくてみんな近かったんですよ。

ーー5年連続5回目のファイナリストです。今年はどういった気持ちで臨んでいたのでしょうか?

辻 いろんな思いが絶妙にあるというか。もちろん「優勝して終わりたい」というのもあるんですけど、5回も出たら「優勝って狙ってできるんかな」と思ったり、「6回出てもオモロいんちゃうか」と思ったり(笑)。あと、「やっぱり松本(人志)さんがいるときに優勝したいな」とか、いろんな思いがあります。

ケツ 準決勝は家から出るときめっちゃ緊張していたんですけど、舞台出る10秒前に気持ちが切り替わって「1000人以上のお客さんがいるこの環境でネタができるってめっちゃ幸せやん」、「これでお客さんが笑ってくれたら俺カッコいいんちゃう」ってめっちゃワクワクしてきたんですよ。個人的には、いい気持ちで臨めています。


出典: FANY マガジン

ーー2本ともに自信があるとは思うのですが、まずは「決勝1本目でしっかり取りに行きたい」というところですかね。

辻 逆転ってなかなか難しいと思うので、やっぱり(1stラウンド)1位通過したいです。でも、1位通過するなら、今までの記憶をなくすぐらいウケなアカンのでしょうね。(2022年)ビスケットブラザーズが優勝したときも(同年、ニッポンの社長は、ビスブラのあとにネタを披露した)「キングオブコント(以下、KOC)1回終わりましたよ」みたいな空気でネタをやっていたし、審査員も「はよビスブラの2本目見たいねんけど」みたいな雰囲気だったので、優勝するならそれくらいせなアカンのかなと思います。

ケツ 「もうこの人ら優勝やん!」というのは(2020年優勝)ジャルジャルさんのときも思いましたね。「この人らが優勝ちゃう?」と思わせるぐらいの空気と点数を出すカッコいいヤツをやってみたいです。

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最高のライブだった準決勝を振り返る

ーー準決勝の手応えはいかがでしたか?

辻 1日目がトリだったんで、それまでに笑いのパターンが出尽くしているし、すごい人ばかりやし、どうなんやろうという感じではありました。みんな「めっちゃウケてたな」とは言うてくれたんですけど、やっている最中は、楽しむというより、ちょっと必死で「気にしたらアカン。頼む。分かってくれよ(届いてくれよ)」という感じでしたね。

ケツ 自分のなかで2本ともウケるイメージで臨めるネタかなと思っていたので楽しかったです。準決勝でネタができる人って限られてるし、こんなことないなと思ったらワクワクしてきましたね。

辻 準決勝は2日間の良いライブをやっているなと思いました。ライブ終わりに(来場した)1000人のお客さんとすれ違ったんですけど、みんなむっちゃ笑顔で、みんな幸せそうだったんですよ。

ケツ 最高のライブやもんな〜。4回決勝に行かせてもらっているので、可能性として(お客さんが)「もうええって」ってなる場合もあったんですけど、そんなんまったくなかったです。

辻 確かに。普通に観てくれるというか……。毎年思うんですけど、めっちゃいいお客さんやなと思います。

ケツ 「分かっとんな」と思います。

辻 偉そうやな(笑)。


出典: FANY マガジン

ーー昨年はKOCのことを「年一のレギュラー番組」とおっしゃっていたのを覚えています。

辻 そうですね(笑)。ほんま3年目までは「抜けたい」が強かったんですよ。ただオモロいネタをやったら、この大会(決勝に)出してくれるんですよね。

ケツ いい大会です。

辻 言い方変えたら、マグロ漁船というか。ここで一気に知名度を上げて、あと1年は余韻で活動して、またマグロ漁船に乗って……みたいな感じで。毎年、KOCのファンに「あいつらまだ頑張ってんな」と覚え直してもらうというか。

ーー活動の軸にもなっているんですね。

辻 寿命が縮まるぐらい四六時中KOCのことばかり考える時期が来るんで、やっぱりサルゴリラさんとか、ビスブラとか、空気階段とか、単独ライブに向けてマイペースでやってる感じがめっちゃ羨ましいです。でも優勝しても出られるんやったら優勝しても出たいです。

ケツ ……僕はまだその気持ちにはなれてないです。

ーー(笑)。