TOYOTA GAZOO Racing WRTからWRC(世界ラリー選手権)に参戦するカッレ・ロバンペラは、今季のWRCをパートタイム参戦にとどめているが、来季はフル参戦する準備が整ったと語った。
24歳にして既に2度のWRCタイトルを獲得しているロバンペラは、今季は一時的にWRC参戦の規模を縮小。スポット参戦という形で一部ラリーに出場するという驚きの決断を下した。
しかしながら彼は依然として、トヨタのファクトリードライバーとしてWRCで欠かせない存在となっている。ここまで11戦中7戦にエントリーして4勝。先日のチリ戦でも勝利を収め、マニュファクチャラーズ選手権争いでヒョンデとの点差を縮めることに貢献するなど、王者たる所以を見せつけている。
一方で、ロバンペラはこの“充電期間”を活かしてラリー以外の競技にも精力的に参加しており、ドリフト競技やサーキットレースに取り組んだ。さらにポルシェ・カレラ・カップ・ベネルクスシリーズではイモラとレッドブルリンクで勝利を収めている。
ロバンペラは今季のWRCパートタイム参戦を宣言した際、2025年にはトヨタからフルタイム参戦に復帰すると明言していた。ポルシェ・カレラカップ・イタリアが行なわれるモンツァで英Autosportの取材に応えたロバンペラは、来季過去最長の全14戦で行なわれるWRCシーズンに向けて準備ができていると語った。
「ああ、バッテリーは充電できたと思う」
「さらに長く、よりハードなものになるだろうけど、復帰してフルシーズンを戦う準備はできている」
そう語ったロベンペラだが、将来的にはWRCにフル参戦しながらサーキットでのレースにも参戦したいと考えているという。
「2025年の計画に関しては、間違いなくトヨタからWRCのフルシーズンを戦うことになるだろう。シーズンを通して参戦するために戻ってくるよ」
「それ以降のサーキットでのプログラムについてはまだ何もわからない。サーキットでレースをしたいとは思っている」
なお、次戦セントラル・ヨーロピアン・ラリーでトヨタはロバンペラを欠くことになる。トヨタは同ラリーでエルフィン・エバンス、勝田貴元、セバスチャン・オジェ、サミ・パヤリの4人がエントリーする。
ただロバンペラは10月末にアイルランドで行なわれるヒストリックラリーに参加予定であり、いつものトヨタGRヤリス Rally1からトヨタ・スターレットに乗り換えることになる。