10・14後楽園大会のGHCナショナル選手権試合「(王者)征矢学vsイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.(挑戦者)」に向けた調印式が8日、都内で開かれた。征矢がサンシャイン池崎ばりにワグナーJr.の耳元で情熱を叫びまくって大暴走すれば、紳士的に受け流したワグナーJr.も情熱には“愛情”で対抗する構えを示した。
9月に悲願のNOAH初タイトルをつかんだ征矢が、その場でワグナーJr.を指名。前哨戦でも激しい星の奪い合いを繰り広げつつ、異常テンションで「情熱」を叫びまくって“情熱番長”っぷりは際立つ一方だった。
調印式では「自分の指名で今回、このタイトルマッチ決まりました。今年、ワグナーJr.とはN-1も戦うことができず。そして、このGHCナショナルの歴代王者の中で最もそのベルトの価値を上げた男、それがワグナー。強いワグナーと戦いたいと思い…」としばらく平静に語っていたものの、徐々に様子がおかしくなり、ついには立ち上がって暴走モードに突入。「もうそんなんどうでもいい! 俺はワグナーをぶっ潰すぞ!! そうしねえと、俺の気が収まんねえんだよ。いいか、俺のありったけの情熱を! ぶち込んでやるよ!!」と絶叫するや、「大切なことだから、もう一度言うぞ。俺のパッション! 俺のパッション! 俺のパッションを! お前に! お前にぶつけてやるから覚悟しとけ!!」とワグナーJr.の耳元で「情熱」を絶叫した。
必死に耳をガードしたワグナーJr.だったが、アステカ戦士の誇りか、紳士然とした振る舞いは崩さず。「征矢選手の今持っているベルトに対する、プロレスに対する情熱の大きさというのはよく分かる。自分はレスリングファミリーに生まれて、プロレスやベルトというものに、ひじょうに大きな情熱を持っています」としつつも、「ただ、それはより大きな愛情というものになっています。強い愛情がこのベルト、そしてプロレス、ルチャリブレにある。今は家族である弟のガレノ・デル・マルもいて、とても心強い。おそらく皆さんの想像以上に私はこのベルトであり、プロレスのことを愛しています」と情熱には“愛情”で対抗する構えを示した。
…が、征矢は止まらない。「ワグナーが分かってないので、もう一度言わせてもらいますよ」と再び立ち上がるや、「いいか、パッションで! パッションで!パッションで! お前を倒してやるよぉおおおおお!!!!」と再び耳元で絶叫し、たまらずワグナーJr.は退散…。果たして後楽園で上回るのは征矢の情熱か、それともワグナーJr.の愛情か――。
【会見の模様】
▼ワグナーJr.「今年の『N-1 VICTORY 2024』、ここで優勝するという夢、ゴールが達成できなかったです。だけど、今こうして新しいゴールができました。征矢をN-1で倒そうと思っていた。同じように今回のタイトルマッチでは俺の強さをしっかりと見せつける。征矢の情熱はしっかりと俺にも伝わっている。だけど、俺にはもっと強い愛情がこのベルト、そしてプロレス、ルチャリブレにある。今は家族である弟のガレノ・デル・マルもいて、とても心強いです。そして何よりファンの皆さんの応援が力になります。この10月14日、私の大好きな会場、後楽園ホール。そしてABEMA、WRESTLE UNIVERSEでこの試合をたくさんの人に見てもらいたいと思っています。そして新GHCナショナル王者、アステカ戦士であるイホ・デ・ドクトル・ワグナーJr.を皆さんでお祝いしましょう」
▼征矢「自分の指名で今回、このタイトルマッチ決まりました。今年、ワグナーJr.とはN-1も戦うことができず。そして、このGHCナショナルの歴代王者の中で最もそのベルトの価値を上げた男、それがワグナー。強いワグナーと戦いたいと思いましたが! (立ち上がって)ただ、もうそんなんどうでもいい。俺はワグナーをぶっ潰すぞ!! そうしねえと、俺の気が収まんねえんだよ。いいか、俺のありったけの情熱を! ぶち込んでやるよ。大切なことだから、もう一度言うぞ。(ワグナーの耳元で)俺のパッション! 俺のパッション! 俺のパッションを! お前に! お前にぶつけてやるから覚悟しとけ!! (ワグナーJr.が振り払うと)いいか? ワグナー! これ、しっかり1字1句、通訳しとけよ」
――耳元で叫ばれた気分は?
▼ワグナーJr.「今、耳元ですごく大きな声を出されたので、すごく耳が痛いんですけど、自分はいたって冷静です。自分はプロですから。逆に征矢選手には頑張ってくださいとエールを送りたいと思います。ここで彼と戦うことはできません」
――愛情で戦う? 情熱vs愛情のテーマで正しい?
▼ワグナーJr.「そうですね。征矢選手の今持っているベルトに対する、プロレスに対する情熱の大きさというのはよくわかるんですが、自分はレスリングファミリーに生まれて、プロレスであり、ベルトというものに対する同じような情熱、ひじょうに大きな情熱を持っています。ただ、それはより大きな愛情というものになっています。ですから、この戦いが情熱vs愛情と解釈されることは間違いないと思いますが、おそらく皆さんが想像以上に私はこのベルトであり、プロレスのことを愛しています」
――それを聞いて思うことがあれば?
▼征矢「分かった。ワグナーが分かってないので、もう一度言わせてもらいますよ。ワグナー! 俺がお前を俺のパッションで! (地声で)パッションで! パッションで! (再びワグナーJr.の耳元で)パッションで! お前を倒してやるから。いいか、パッションで! パッションで!パッションで! お前を倒してやるよ」
▼ワグナーJr.「(立ち上がると征矢の目の前で)そのパッションを見せてみろよ」
▼征矢「OK、OK。これで分かったろ? (ワグナーJr.がベルトに手をかけようとすると)おい、待て」
※ワグナーJr.は退席
▼征矢「なんであいつ帰ったんだ? まだ終わってねえだろ?」
――耳元で叫ばれ続けて辟易してしまったかもしれないが?
▼征矢「もう一度言うか? もういいか」