吉本新喜劇の“看板女優”島田珠代による芸歴36年、54歳にして初のエッセイ『悲しみは笑い飛ばせ! 島田珠代の幸福論』(KADOKAWA)が10月4日(金)に発売されました。これを記念して、10月8日(火)に東京・HMV&BOOKS SHIBUYAでトークショーを開催。珠代と仲良しの椿鬼奴とボルサリーノ・関好江も応援に駆け付け、笑いと涙が溢れる女子トークを繰り広げました。
出典: FANY マガジン
登場した途端に感極まって涙
この日、会場に詰めかけたのは、『悲しみは笑い飛ばせ! 島田珠代の幸福論』を購入した先着50人のファン。子ども連れで来場する女性の姿もありました。
珠代、鬼奴、関の3人は盛大な拍手に迎えられてステージへ。「珠代ちゃーん!」という声援に珠代は早くも感極まり、「すごい嬉しいんですけど……」と涙をぽろぽろとこぼします。前列のお客さんがポケットティッシュを差し出すと珠代は束で取り出し、大音量で鼻をかんで笑わせました。
続いて珠代が「ねぇ、私、パンティはいてますか? 確かめさせてもらいたい。手拍子をください!」と言うと、会場から沸き起こった力強い手拍子に乗せて、お約束の“パンティーテックス”を全力で披露。その間、マイクを差し出して珠代をフォローするハメになった鬼奴は、「姉さんはヘッドセットじゃなきゃダメなのよ!」と訴えました。
出典: FANY マガジン
珠代は今回のエッセイですべてをさらけ出したことについて、「同業者の方は、読んでいて恥ずかしくなると思う」とポツリ。しかし、ゲストの2人にとってはそこが魅力だったようで、鬼奴は「私たちは知れてうれしかったです」と話し、関も「女芸人としてわかる部分が多かった」と共感します。
また、今回の本の執筆でこだわったところ、苦労したところを聞かれた珠代は、こう語りました。
「子どもと離れていたころの話は、三枚目女芸人としてはマイナスというか、なぜこんなにしんどくて、悲しいことがあったのかを知られたら笑いが半減しちゃうかもと、隠しておきたい気持ちもありました。でも、頑張っていたときの自分を残しておきたい、わかってほしいという気持ちもあって、プライベートがしんどくても、お互いに仕事を頑張ろうねということを皆さんにお伝えしたくて……」
これを聞いた鬼奴は「舞台を観に来ているお客さまには、(そんなツラさは)わからないくらいのはじけっぷりで、いつも変わらないからすごいって思いました。(読んだあとも)笑えないとかはないし、やっぱりすごいって感じると思います」と激励。
関もうなずきながら、「どんなことがあっても、新喜劇の舞台ではいつもの珠代さんで、本当にカッコいいなって。舞台から出ていく後ろ姿は、めちゃくちゃカッコいいですよ」と語りました。
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一生“ブサイク”と呼ばれたい
今回のエッセイの印象的な部分を聞かれた鬼奴は、珠代の父が亡くなったときのエピソードを挙げます。
「頑張って舞台に立っているのがわかって、珠代さんがギャグを爆発的にやればやるほど、まわりのキャストの方が泣いちゃうというストーリーに泣いちゃいました。芸人はすごくグッとくるところかなと思います」
一方、話題は昨今、問題になりやすい“容姿いじり”にも及び、関はこんな思いを語りました。
「私はふだん漫才をやっているんですけど、ブスだ、ババァだ、でずっとやってきました。でも、最近になって突然、『いや、ブスやん』みたいなのが、『あれ? ウケない』ってなって……時代が変わったのをひしひしと感じました。それでも、変わらずやっていく珠代さんの姿が勇気になるというか、やり方さえ間違えなければいいんだって」
出典: FANY マガジン
これに珠代は「高2のときから“ブサイク”でおカネをもらっているので、この顔に感謝というか。息絶えるまで私をブサイクと呼んでほしい」と話します。
そのうえで、「本当にブスな人にブスって言います?」と問いかけると、「イジられるっていうことは、その方はちょっとかわいいんです。かまいたいって思われているんですよ」と容姿いじりを珠代らしく、ポジティブに変換しました。