アストンマーティンF1、ドルゴビッチをメキシコシティGPのFP1で起用。アロンソのマシンをドライブへ

 アストンマーティンF1は、メキシコシティGPのフリー走行1回目で、テスト兼リザーブドライバーのフェリペ・ドルゴビッチを起用することを明らかにした。ドルゴビッチはこのセッションで、フェルナンド・アロンソのマシンに乗ることになる。

 そもそもドルゴビッチは、イタリアGPのFP1でアロンソのマシンを駆る予定だった。しかしモンツァ・サーキットは、今年のイタリアGP開催に向けて路面の再舗装と縁石の改修が行なわれた。この変化が大きかったため、チームはドルゴビッチの起用を見合わせ、レギュラードライバーのアロンソに走行機会を与えることを選択した。

 ただ各F1チームは、2台のF1マシンで年間1回ずつ、フリー走行1回目でルーキードライバーを起用しなければならないと規定されている。ただ今季残りの6戦のうち3戦はフリー走行が1回しか行なわれないスプリント・フォーマットのグランプリ。また、ラスベガスGPは開催2回目およびストリートコースということもあり、新人を起用するにはリスクが高い。そのため、メキシコシティとアブダビのFP1で、多くのチームが新人ドライバーの起用義務を消化するものとみられる。

 なおメキシコシティGPのフリー走行2回目は、ピレリのタイヤテストを行なうために30分拡大され、1時間半で行なわれる予定。そのため、アロンソが失う走行機会は限定的なモノになるはずだ。

 なおドルゴビッチにとっては、このメキシコシティGPが今季マシンAMR24を初めてドライブする機会となる。

「AMR24を初めてドライブできることをとても嬉しく思っている。ずっと楽しみにしていたんだ」

 ドルゴビッチはそうコメントを寄せた。

「今年はチームのシミュレータで、このマシンの開発に多くの時間を費やしてきた。シミュレータと実際のマシンの相関関係を体感できるというのは、貴重な経験になるだろう」

「エルマノス・ロドリゲス・サーキットは、これまでドライブしたことのないコースだ。長いストレートとテクニカルなコーナーが混在するチャレンジングなサーキットなので、FP1に向けて準備を整えるために、イベント前にシミュレータに取り組みたいと思う」

 またマイク・クラック代表も、ドルゴビッチの起用について次のように語った。

「フェリペに初めてこの機会を与えることができて、嬉しく思っている。彼はメキシコシティのFP1で、AMR24をドライブする」

「フェリペは定期的にシルバーストンのファクトリーでシミュレータに乗り、詳細かつ思慮深いフィードバックをもたらしてこのマシンの開発に貢献している。メキシコでコースに出るというのは、彼にとって良い経験になるだろう」

「セッション中、フェリペはチームの走行計画に沿って作業し、週末の残りの走行に向けた意思決定をサポートするための重要なデータを収集し、マシンのセットアップを支援することになる」