松本人志 (C)週刊実話Web

ダウンタウンの松本人志(61)が芸能活動を休止し、表舞台から姿を消してから10カ月が経とうとしている。

松本が自身の女性スキャンダルを報じた『週刊文春』の発行元である文藝春秋社を相手取り、約5億5000万円の損害賠償を求める裁判を起こしたのは周知の通りだが、その法廷闘争は一向に進展していない。

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本来であれば、8月14日に第2回弁論準備手続きを行う予定だったが、なぜか直前になって期日が取り消され延期になった。

文春側の喜田村洋一弁護士によれば、延期は東京地裁の判断とのことだが、これ以降、2カ月が経とうとしているにもかかわらず、新たな動きは一切聞こえてこない。

「最近になって、年内復帰に向けて和解の動きがあるとの一部女性誌による報道もありましたが、少なくとも文春側に和解を進める理由はありません」(スポーツ紙芸能記者)

世間の見方は厳しいまま

松本側も強い態度を見せてきた以上、記事の内容をウヤムヤにしたままの決着はプライドが許さないだろう。

「ただ、肝心の裁判が松本側の思うように進められていないのも事実で、世間の見方も相変わらず厳しいと言わざるを得ません」(同)

松本側は、当初から「無理やり暴行した事実はない」の一点張りで、新たな反証を出さずにきた。

これまでの審理でも、明らかに把握しているであろう告発女性の身元を明かすよう文春側に求めたり、暴露系配信者がSNSに書き込んだ告発女性の2人に関する投稿を訴状に入れ込むなど、対策に苦慮している様子が窺える。

「7月には、松本側の弁護士が告発女性の関係者に接触を図ったことや、依頼を受けた探偵が告発女性を尾行していたことなどを文春にスッパ抜かれています。出廷妨害工作と取られてもおかしくない行為です」(同)

いずれにしても、裁判が続く以上、テレビ復帰は目途すら立たない状況であることは間違いない。

この状況にザワついているのがテレビ業界だ。

10月6日、松本が審査員長を務めてきた『キングオブコント2024』(10月12日放送)の概要が発表され、引き続き相方の浜田雅功がMCを務めるものの、やはり松本の登場はないことが確定している。

このままいけば、年末のM-1グランプリも松本不在のまま開催されることになりそうだ。

「報道通り、年内復帰を目指しているのであれば、そろそろタイムリミットですからね。少なくとも、この10月中旬までに動きがなければ厳しいでしょう」(同)

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ビートたけしも「セコいよ!」

さらに言えば、松本の法廷闘争がどう決着したところで、テレビ復帰はイバラの道となるという見方も根強い。

松本をデビュー時から知る吉本興業の元最高幹部がこう語る。

「和解するにせよ、松本が勝訴するにせよ、彼がすぐテレビ界に復帰することは難しい。というのも、文春に書かれたスキャンダルは、お笑い界の頂点に立つ男としてはセコすぎて、ちょっと情けないものでしたから」

裁判で争われている“上納飲み会”の描写の中で話題となったのが、松本のシビアな金銭感覚だ。

飲み会のアテンド役と指摘されたお笑いタレント・たむらけんじは、終電のなくなった参加女性に「これぐらいあれば帰れるよね」と、タクシー代として3000円を手渡している。

「松本も、女性との性的行為には触れていません。彼はもう何十億円という大金を稼いでいるんですから、女性が納得いくお金を渡していれば文春に告発されることはなかったかもしれません」(元最高幹部)

松本のセコさについては、あのビートたけしも「ふざけんなよ。素人の人をそんなに呼んで、飲んで交通費2000円、3000円って、セコいよ!」とイジっていたほどだ。

前出の元最高幹部は「今後の松本は海外に目を向けた方がいいのではないか」とアドバイスする。

「すぐテレビに戻るのが難しいのであれば、活動の場を海外に向ければいい。松本のお笑い企画は海外でも高く評価されていますからね。アメリカに活動拠点を移すなんていう方向性もアリですよ」(同)

松本の生み出す笑いは唯一無二のものとして評価されており、デジタル配信時代となって、そのニーズは飛躍的に伸びている。

例えば2016年から配信され、第13弾まで作られているAmazonプライム・ビデオのバラエティー企画『HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル』だ。

シリーズには、海外版ドキュメンタル『LOL:Last One Laughing』も含まれており、すでにスペイン、フランス、ブラジル、カナダ版などが作られ、番組フォーマットは約20カ国に輸出されている。

また、同じくAmazonプライム・ビデオで配信されている松本のバラエティー『FREEZE』も好評で、こちらもすでにポルトガル版が作られている。