トヨタとの提携決めたハースF1。小松礼雄代表「次の世代に夢を与えられるチームにしたい」

 10月11日、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing/TGR)とハースF1チームが、公式テクニカルパートナーとして協力していくこと発表した。ハースの小松礼雄代表は、その経緯やメリットについて語った。

 ハースとトヨタの提携は複数年契約となっており、両者は専門知識や技術、リソースを共有していくことになるという。

 完成車メーカーの巨人であるトヨタが再びF1に関わるということで注目を集めている今回の提携。ハースF1の小松代表も来日し、会見に臨んだ。

 小松代表はこの提携のきっかけについて、会見でこう語った。

「今年、チームの規模が変わってなくても、やり方を変えて、本当にチーム一丸となってやったらどれだけやれるのかっていうのを見せられていると思うんです

「でも、これ以上行くために、もっとグリッドの前へ行くために、どうしなきゃいけないかということで『このままじゃいけない』そう思ってた頃、2月ぐらいに、バーレーンでTGRの加地雅哉さんとお話しする機会がありました」

「何度も話し合っていくうちにお互いの想いや目指しているところがすごく共鳴していました。この人とならやっていけるなというのがあったんです」

「そしてTGRはどんなところがエキスパートで、どんなことができるのか、どんなことが足りないから、どんなことを学んでいきたいかというのを話してる内に、すごく自然に、 ふたつの組織のオーガナイゼーションの弱いところ、強いところをうまくミックスして、一緒にやれるな、というのがありました」

 また小松代表はトヨタとの提携でハースが得られるモノも重要視しており、今後はトヨタと同じく人を育てていきたいと語った。

「こちらの方々ができるモノづくり、マニュファクチャリングはウチにはないものです。僕たちには現代のF1の最新のノウハウがありますが、何せ人数が足りないですし、設備が少なく、”馬力”が足りないのを補ってもらえます」

「これから一緒にチームを良くして、人を育てていきたい。やはり重要なのは人です。シミュレーションソフトを作るのも人ですし、データを見て判断するのも人です。人を重視して育てたいとお互い思っているので、次の世代に夢を与えられるチームにしたいと思っています。そういう理由で提携をしました」