〈人気“女風”で3億円の脱税が発覚〉ホスト化する男性セラピスト業界、利用客と金銭トラブルも…「サービスがずさん」「お金返して!」

女性向け派遣型風俗店(通称・女風店)である「東京秘密基地」の創業者の男性と、その運営会社である株式会社HKC(東京都港区)が、東京国税局から約3億円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。同店には総勢700名を超えるセラピストが所属しており、全国で60店舗以上を展開している国内最大手だ。しかし昨今、女風を利用する女性客と男性セラピストの間で、金銭トラブルに発展するケースが相次いでいるという。「そんな儲けているなら、お金を返してほしい」と訴える女性の話を聞いた。

業界最大手の女風店創業者と運営会社が、約3億円の所得隠し

10月10日、女風店「東京秘密基地」の創業者(41歳・男性)と運営会社「HKC」による所得隠しが読売新聞により報じられた。

所得税と法人税の追徴税額は、重加算税などを含めておよそ計1億5000万円。読売新聞の取材に対し、同社は「国税局の指摘に従い、修正申告と納付を済ませた」と答えたという。

創業者の男性は、芸能人などが驚きの体験談や業界の裏側を報告する深夜バラエティ番組「じっくり聞いタロウ~スター近況㊙報告~」(テレビ東京)にかつて出演したこともある人物だ。

その番組内では、彼は「男性向け風俗が数兆円産業と言われている一方で、女性の遊び場はホストクラブしかなかった。そこで、2017年に『東京秘密基地』をオープン。

ホームページから好みの男性を予約し、待ち合わせ後にホテルや自宅でサービスを受ける仕組みを作った」と説明。

同番組にMCとして出演していた女性タレント・熊切あさ美も、「周囲でも『東京秘密基地』はよく話題に上がる」などと話していた。

同店舗について、業界関係者は次のように語る。

「『東京秘密基地』といえば、20代のイケメンセラピストが多いイメージです。しかも、女性をオーガズムに導く“ファンタジーマッサージ(通称・ファンマ)”という、同店舗ならではの秘技を学ぶ講習会も開いており、それを受ける男性の中には、セラピストだけでなく性技を高める学びの場として通う人もいたほど。

講習会では若手セラピストたちは皆、元No.1の講師から手技やトーク術なども含めたノウハウを学び、技術向上に励んでいましたね」

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 女性客とセラピストの間で金銭トラブル

そんななか、「東京秘密基地」の公式ホームページに掲載された別の系列店に所属していた20代セラピストと女性客の間で金銭トラブルが起きているという。

彼女(Aさん)は現在、司法機関への相談も視野に問題解決を目指しているそうだ。トラブルの経緯を知る関係者は、次のように説明する。

「Aさんは、秘密基地グループとは別の、同じ運営会社が経営する系列店に所属するセラピスト・Bさん(20代)にサービスを依頼していました。
彼は特殊な口淫技術をSNSでうたっていたようです。

Aさんは仕事がハードなため、たまの息抜きとして月何回か依頼していたようですが、そのうち『前入金(サービス提供前にお金を入金すること)してほしい』と頼まれるようになったそうです」

「前入金」とはホスト業界などでも使われる支払い方法で、「預り金」と表現されることもある。

女性客がサービスを利用する前に従業員がまとまった金額を預かり、店でのサービス料金を精算する料金システムのことだ。そのほとんどが従業員と客との間で、口約束を介して行なわれることが多い。

さらにその関係者は、トラブルの真相について次のように説明する。

「Aさんは、Bさんにサービスを依頼することになってから、あっという間に3ケタ万円以上もの金額を使ったと聞いています。
でも、予約したすべての日に特殊な口淫をしてくれたわけではなく、ずさんな接客を受けるときもあったそうです。

そして、Bさんに言われるがままに前入金として数百万円を払うだけでなく、彼には個人的にお金も貸したとか。

Aさんは『脱税は驚きましたが、そんなに稼いでいるなら、とにかく渡した前入金を返してほしい』と言っていましたよ」