「かみ合っていない」日本に敗れたサウジの指揮官マンチーニ、母国メディアは試合前の発言に注視「センセーショナルな攻撃」

 中東での苦境は、母国でも注目されている。

 10月10日に行われた北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第3節で、森保一監督率いる日本代表は、敵地でサウジアラビア代表に2-0で勝利した。アウェーの地で快勝したサムライブルーは、3連勝で本大会出場に向けて一歩前進している。

 対照的に、サウジアラビアは4ポイントでオーストラリアやバーレーンと並んだ。高額年俸で招いたこともあり、ロベルト・マンチーニ監督に対する風当たりは厳しい。

 3年前のEURO2020ではイタリア代表を優勝に導いたが、文化の異なるアジアの地での戦いはいばらの道となっている。母国メディア『calciomercato.com』も、「マンチーニはサウジアラビアの指揮がうまくかみ合っていない」と報じた。

 こうなると、マンチーニが日本戦の前に国内リーグの現状に苦言を呈したことも痛手となる。クリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、多くの優れた外国人選手がサウジアラビアリーグでプレーしているのは周知のとおり。マンチーニはそれが自国選手の出場機会に影響していると指摘していた。
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 calciomercato.comは「国内リーグに対してある意味センセーショナルな攻撃」だったと紹介。「マンチーニにとっての難しい時期は、ピッチの外にまで及んでいる」と伝えている。

 プレッシャーが高まるなか、サウジアラビアは15日の次節でバーレーンと対戦する。再びホームで結果を出せなければ、マンチーニの立場はより一層揺らぐことは想像にかたくない。

 イタリアの名将は中東の雄をワールドカップの舞台に導けるのか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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