「誰も認めてくれていない時に...」プロ1年目で不安だったンドカに本間幸司がかけた言葉「やれるのかなって。そういう気持ちになれた」

 日本体育大を卒業後の2018年に、水戸ホーリーホックに加入したンドカ・ボニフェイス。現在は横浜FCの重要戦力として活躍する28歳DFだが、プロになりたての頃は不安でいっぱいだった。

「全然ダメでした。プロのレベルでやっていけるのかなって」

 そんな時に声をかけてくれたのが、本間幸司だった。お前は身体的に優れているんだから。もっと上にいかなきゃ――背番号1が勇気づけた。

 期待のルーキーは、ベテランGKの励ましにすくわれた。

「プロとして誰も認めてくれていない時に、幸司さんはそういうところを認めてくれて、俺に話してくれたことをすごく覚えています。そこから事あるごとに声をかけてもらっていて。幸司さんの言葉で、自信というか“やれるのかな、チャンスがあるのかな”って。そういう気持ちになれたんです」
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 1999年に浦和レッズから水戸に赴き、今季で在籍26年目。47歳の守護神は9月25日、2024年シーズンを持って現役を引退することを発表した。

 水戸で3シーズンにわたり本間とチームメイトだったンドカが、偉大なる先達について語ってくれた。

「セーブ、止めるってところは本当に凄い。キーパーとして一番大事なところは誰にも負けていなかったと思う。練習の準備とか、ピッチ外で頑張るだけじゃなくて、ピッチでも選手として価値を示していたのは凄い。口数は多くないですけど、そういうところは幸司さんから学んだことです」

 選手キャリアに幕を下ろすことを決めた本間。ンドカは「まだまだやれると思いますけど、それは幸司さんが決めたこと」と重んじ、「誰よりも水戸のレジェンドだと思うので。これからも水戸ホーリーホックに貢献してくれるんじゃないかな。僕が何か言うことじゃないけど、選手を辞めても、幸司さんらしくやっていってほしい」と願った。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

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