“キング”ことレブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ)は、来たる2024-25シーズンにNBA史上最長タイ記録のキャリア22年目を迎える。現役最年長の39歳、12月30日には不惑(40歳)となるなかで、殿堂入り選手のチャールズ・バークレー(元フィラデルフィア・セブンティシクサーズほか)は、レブロンが描いてきたストーリーをスポーツ界において「史上最高のひとつ」と称している。
2003年のドラフト全体1位指名でNBA入りしたレブロンは、これまでのキャリア21年間でクリーブランド・キャバリアーズ、マイアミ・ヒート、レイカーズの3球団でプレー。ヒート時代の2012、13年にドゥエイン・ウェイド、クリス・ボッシュとの“スリーキングス”でリーグ2連覇を達成しただけでなく、後期キャブズ時代の2016年にはチームにフランチャイズ史上初のNBAタイトルをもたらし、レイカーズ移籍2年目の2019-20シーズンにも、アンソニー・デイビスとのデュオで自身4度目となる優勝を飾った。
個人成績に目を向けても、カリーム・アブドゥル・ジャバー(元レイカーズほか)が保持していた通算得点記録を塗り替えて前人未到の4万点に到達。さらにシーズンMVP4回、ファイナルMVP4回、オールNBA1stチーム選出13回、オールディフェンシブ1stチーム選出5回、NBA75周年記念チーム選出、史上最多の20年連続オールスター出場、歴代唯一の通算得点とアシストでともにトップ5入り(4万474得点で1位/1万1009アシストで4位)など、その偉人ぶりは改めて語るまでもない。
神様マイケル・ジョーダン(元シカゴ・ブルズほか)、コビー・ブライアント(元レイカーズ)らと並び、現役にして“史上最高の選手(GOAT)”との呼び声も高いレブロンだが、ジョーダンとしのぎを削った殿堂入り選手のバークレーはポッドキャスト『The Throwback Podcast』で、「GOAT議論においてマイケル・ジョーダンはおそらく史上最高の位置に存在するだろう。私はコビー・ブライアントをレブロンよりも上にランク付けするが、レブロンのことが大好きだ。彼が成し遂げたことすべてが素晴らしい」と持論を展開している。「人々は忘れている。コビーはNBA入り後、当初は苦しんでいた。それはケビン・ガーネット(元ミネソタ・ティンバーウルブズほか)やトレイシー・マッグレディ(元オーランド・マジックほか)も同じだ。私が見てきたなかで、高卒の選手でNBAでプレーする準備ができていたのはレブロンだけだ」
長年スキャンダルと無縁で、来たる新シーズンには息子ブロニー・ジェームズとのリーグ史上初となる親子共闘を視野に入れるレブロンを、バークレーは高く評価する。
「トラブルやスキャンダルを起こすことなく、身の丈に合った生き方をしてきたことは、スポーツ史上最も偉大なストーリーのひとつだ。私は何度もそう言ってきた。私のなかではバスケットボール選手として5本の指に入る。彼の(選手としての)行程はまだ終わっていない。野球では、グリフィー親子(ケン・グリフィー・シニアとJr.)が共闘したが、他のプロスポーツで親子が一緒にプレーすることは想像できない」
レイカーズと契約を結ぶ2年間(2025-26シーズンはプレーヤーオプション)で、レブロンはどこまで自身のレガシーを不動のものとしていくのか、目が離せない。
構成●ダンクシュート編集部
【PHOTO】39歳を迎えても未だ衰え知らず!NBAの“キング”レブロン・ジェームズ特集!