ITOCHU ENEX TEAM IMPULのニック・デ・フリーズは、自身にとってスーパーフォーミュラ2戦目となった第6戦富士で11位。惜しくも入賞を逃す形となったが、レースペースに関しては上位陣とも遜色ないパフォーマンスを見せた。
8月のもてぎ戦でスーパーフォーミュラにデビューを果たし注目を集めたデ・フリーズだが、今回の富士ラウンド2レースが現状最後のスーパーフォーミュラ参戦となる。事前テストもできず、急遽の参戦となった中でなんとか結果を残そうとチームと共に奮闘しているデ・フリーズだが、一筋縄ではいかない戦いが続いている。
今回の予選もQ1で敗退となり、18番手からのスタートに。しかし決勝のレースペースではトップ集団と遜色ない速さを見せ、最後は10位の山下健太(KONDO RACING)に0.2秒差まで接近したが届かず、11位に終わった。
「(レースの最後は)ステアリングにかぶりつくような感じだったよ!」と笑うデ・フリーズ。あと少しのところでポイント圏内に入れず「チームにご褒美を与えたかった」と残念がった。
やはり悔やまれるのは予選。これは近年のTEAM IMPULに見られる傾向であり、彼らはレースペースで強力なものを見せる一方で、予選では振るわないことも多い。
「予選は僕たちにとって厳しいものだった」とデ・フリーズは言う。
「ラップのフィーリング自体は悪くなかったけど、ポテンシャルが十分に高くなかった。他のチームはタイヤやパッケージからより多くの性能を引き出せていた」
「レースではペースが良くて、後方からのスタートだったけどペース的にはおそらくトップ3のマシンと同等だった。トップ10が近かったし、あと1周あればポイントを獲得できたと思う」
「チーム全員が懸命に努力しているので、そのご褒美を得られなかったのは残念だった。昨日の夜も遅くまで作業をして、チームにも色んなことを要求したけど、ポイントにはあと一歩届かなかった。でもレースペースが良かったことは自信になるね」
翌13日(日)に行なわれる第7戦が泣いても笑ってもラストレース。デ・フリーズは次のように意気込んだ。
「僕たちもマジシャンじゃないからね。次のチャンスがあるのはとてもうれしいけれど、なぜ一発の速さが足りないのか、なぜレースペースなら良いのか、もっと掘り下げて理解する必要がある。明日はもっといいレースができると良いね」