大宮アルディージャの株式100パーセントを取得したオーストリアの大手飲料メーカー「レッドブル」が10月12日、さいたま市内で記者会見を行なった。
同社のサッカーテクニカルダイレクターで、元ドイツ代表FWマリオ・ゴメス氏は、「今まで築いたものをリスペクトし、コミュニケーション取り、分析しながら、発展のために何が必要かをやっていきたい」と意気込みを口にする。
会見で提示された資料では、2025年を新体制への移行期間と捉え、その後に成長を続け、3~4年でJ1昇格、2030年を目途にタイトルを争い、ACLEなどアジアの舞台に参加することが目標に掲げられた。
現在はシーズン中のため、エンブレムやチームカラーなどについてゴメスTDは「時期が来てから」とし、「ファンの思いやローカルコミュニティ、歴史を尊重している。『大宮アルディージャ』の名は残したい」と明言した。
一方で、オーストリアのレッドブル・ザルツブルクをはじめ、RBライプツィヒ(ドイツ)、ニューヨーク・レッドブルズ(アメリカ)、レッドブル・ブラガンチーノ(ブラジル)と同じように、同社のネットワークに加わったことを明らかにするためにも、クラブ名にレッドブルの頭文字「RB」などを付けることには含みを持たせた。
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会見に出席した原博実代表取締役兼フットボール本部長も、レッドブルに大きな期待を寄せている。
「今後、本格的にスタートしていく。トップチームに関しては、今はもう試合に集中してやってほしい。アカデミーあるいは女子も含めて、すごく丁寧にやってくれています。(レッドブル側が言っている)一緒にやっていこうというのは本当に言葉だけじゃない。
僕も最初は正直どうなるんだろうと思いましたが、予想以上に現状を視察に来て、良いも悪いも、今あることを正しく整理して、それで一緒になってどうやってこうっていうのを本当に真摯にやってくれています」
今季はクラブ初のJ3を戦う大宮は、31節を終えて22勝7分2敗で勝点73。先に32節を終えた2位の今治と勝点13差をつけて首位を走る。J2昇格とJ3優勝で新体制発足に花を添えたい。
取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)
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