このスープあってのツキノワグマ

このスープの芳醇さは味噌由来でもあるのだろうか。ツキノワグマの赤身とキノコを超絶濃密濃厚な極上のコクあるスープで食べる。激しくウマイ。しみじみウマイ。このスープあってのツキノワグマな気がする。

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ツキノワグマをおいしく食べるための最適解

おそらくこれ、ツキノワグマという食材を徹底的に盛り上げる調理スキルがないと、ここまで完成度が高いラーメンは作れないのではないだろうか。つまり「ツキノワグマをおいしく食べるための最適解」がツキノワグマの中華そばにあるわけだ。

かなり弾力があって身がしっかりしている脂身

なにより驚かされたのは、ツキノワグマの脂身である。ラーメンによくあるチャーシューとは別物。完全に脂身のみで構成された脂スライス。

ラーメン二郎でいうところの「アダラカタマリ」「コラコラ」といったところだが、箸でつまんでみると、かなり弾力があって身がしっかりしていることがわかる。

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実に興味深い味

食べてみると、ギュウウウーーーン! と急激に、そして持続的にツキノワグマ特有の薫りが広がる。ブナのドングリ(ブナ栗)を食べて育ったツキノワグマらしく、森由来の旨味と薫りが濃縮・凝縮されているのかもしれない。実に興味深い味。

弾力があるので、咀嚼するたびにあふれる薫りと旨味。そしてほんのり塩気と味噌のコク。いつまでも噛んでいたい。もったいないから飲み込みたくない! そんな気持ちになるものの、飲み込むとトゥルンと流れるように消えてゆく。

貴重な経験ができるラーメンであるとともに、食事としてしっかり美味なものに仕上げられている『キッチンきらく』のツキノワグマの中華そば。販売は不定期だが、食べたい人はX(旧Twitter)で販売情報をチェックだ。いいぞ。

(執筆者: クドウ秘境メシ)