10月13日、富士スピードウェイでスーパーフォーミュラ第7戦の公式予選が行なわれた。ポールポジションを獲得したのは坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)だった。
土日2レースのフォーマットで行なわれている今回の富士戦。前日の第6戦は7月の富士戦と同じく、福住仁嶺(Kids com Team KCMG)がポールを獲得しレースは坪井が制する展開となった。この勝利で坪井はポイントリーダーの野尻智紀(TEAM MUGEN)に対して0.5ポイント差に肉薄した。
日曜日(13日)午前9時にスタートした予選は、気温22℃、路面温度26℃と、10月中旬の朝にしてはやや暖かいコンディションとなった。11台からなるQ1 A組には、坪井や福住、第6戦で2位となった岩佐歩夢(TEAM MUGEN)らが出走。10分間のセッションで、残り3分ごろからアタックに入っていった。
そこでトップに立ったのは1分22秒386をマークした坪井。連勝に向けて好発進となった。以下、佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、岩佐、阪口晴南(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、福住ら前戦好調だったドライバーが続き、山下健太(KONDO RACING)が6番手でQ2進出ラインに滑り込んだ。
その後各車は2周連続のアタックに入り、セクター1、セクター2では好タイムを記録する車両もあったが、セクター3までタイヤのピークグリップを残せなかったか、順位を上げる者は現れず。上記6名がQ2進出を果たした。前戦予選2番手と好調だった太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)は7番手で、ここでノックアウトとなった。
続くB組も、アタックまでの流れは概ねA組と同様。そこで速さを見せたのが牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)で、1分22秒353でトップ通過を果たした。前日は予選でミスがあったものの、レースペースの良さで挽回し4位に入った牧野。なんとか上位のグリッドを確保したいところだが、こちらも順調な滑り出しとなった。
僅差の2番手に続いたのは野尻。山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、大津弘樹(TGM Grand Prix)、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)、大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)までがQ2進出となった。今回がスーパーフォーミュラで現状ラストレースとなるニック・デ・フリーズ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は一発のパフォーマンスを出すことに苦労していたが、今回もB組10番手で後方グリッドに沈むことになった。
ポールポジションを決する7分間のQ2は、前戦ポールシッターの福住が1分22秒218でトップに立つも、それを野尻が1分22秒152と僅差で塗り替えた。しかし、その後方からコントロールラインを駆け抜けた坪井が1分21秒880でトップタイム更新。2番手野尻に0.272秒と大きな差をつける圧倒的な速さで今季初ポールを獲得し、富士戦3連勝に向けて弾みをつけた。また、予選ポイント3点を追加したことで、この時点で坪井がポイントリーダーとなった。
野尻が2番手、ランキング3番手の牧野が福住を挟んで4番手と、タイトルコンテンダーが上位グリッドを確保した一方、当初予選Q2で4番手となっていた岩佐はアタックラップ中に走路外走行があったとされて痛恨のタイム抹消。12番手に沈んでしまった。ランキング4番手でライバルを追いかける岩佐にとっては、大きな痛手となった。