坪井翔、富士では敵なし! 前日に続き連勝「ここで勝たなければ、チャンピオンは難しいと思っていた……鈴鹿も勝てるように」|スーパーフォーミュラ第7戦富士

 富士スピードウェイを舞台に行なわれたスーパーフォーミュラ第7戦を制したのは、またしても坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)だった。坪井はこれで前日の第6戦に続く連勝。富士では7月に行なわれたスーパーフォーミュラのレースも制しており、これでこの地3連勝……まさに完全に富士マイスターとなった感がある。

 しかもそれだけではない。第7戦の予選ポールポジションを獲得したことでランキング首位に浮上し、そのリードを勝利によって広げることに成功したのだ。

「予選が課題だと思っていたので、まずポールポジションを獲れたことが、レースに向けてすごくポジティブでした。でも、決勝に向けてはみんなが昨日のレースを踏まえてすごくレベルアップしてきました。僕もレベルアップしたつもりだったんですけど、少し足りない部分も見えてきて、ちょっと苦しいレースだったなという印象です」

 勝利を手にした後、坪井はそう語った。

「それでも、先頭からスタートできたのは大きかったです。前を走っているとクリアに走れますし、セーフティカーが何度か入ってくれたおかげもあって、今日は展開に助けられたかなという印象です」

「今日のレースは、明らかに福住(仁嶺/Kids com Team KCMG)選手の方が速かった。富士でのレースペースには自信があったんですが、それでも足りない部分が見えてきたので、これを課題と捉えて、次の鈴鹿戦に向けてしっかりと考えていきたいです」

「本当に疲れました。昨日のレースは短く感じたんですけど、今日はセーフティカーが3回も出たこともあって、その度にペースダウン……休む時間はありましたが、めちゃくちゃ長く感じました」

 ランキング首位に立った坪井だが、タイトル獲得のためには今週末の富士がもっとも重要だと考えていたという。それを絶好の形で終えることができた。

「この富士を取らないと、僕はドロップアウトしてしまう立場だと思っていました。昨日スタートラインに戻ってきて、今日はリードを広げて最終戦に挑めますけど、ライバル勢は手強いです。富士は調子がよかったですが、鈴鹿でもそうとは限らない。簡単にひっくり返されてしまうポイント差だと思うので、気を引き締めて鈴鹿に向けて頑張りたいと思います」

 坪井にとって心配になるのは、鈴鹿で行なわれた開幕戦をノーポイントで終えてしまったことだ。しかし彼曰く、最終戦で同じように苦しむことはないという。

「開幕戦ではノーポイントでしたけど、その原因はなんとなく分かっているので、ああいうことにはならないと思います。鈴鹿でのテストも悪くなかったですから」

 そう坪井は言う。

「でも、勝たないとチャンピオンは獲れない状況だと思うので、そのためには何が必要かをしっかり考えていきたい。ここまで色々と試行錯誤して、こういう方向性がいいんだねというのが形作られてると思うので、開幕戦の時とは全然違う状況にいると思います」

「そういう面では、鈴鹿に向けてとても楽しみです。勝つために何が必要が、それをしっかり話し合っていきます」