ワークブーツの王道、レッドウィングの創業者の名を冠した特別なモデル『ベックマン』。惜しまれつつ製造が中止されて数年が経ったが、遂にこの秋に再リリースされた。ラストもソールも変わり、さらに魅力を増したその姿をここでじっくりお見せしよう!
よりクラシックな顔になって人気者が帰ってきた!
レッドウィングの中でも特別な存在なのが、2006年に発売した『ベックマン』だ。クラシックとモダンを組み合わせたレッドウィングとしては異色のモデルで、発売するや瞬く間に人気になったが、COVID0-19による生産体制の影響から生産中止となり、復活を望む声が多く寄せられた。
そんな待望のベックマンが、この秋、遂に再リリースされた。ラストやソール変更などモディファイが加えられ、さらに上品な顔つきになった新生ベックマンは、以前のモデルを知る者にとっても嬉しい誤算といえるほど、新たな魅力でいっぱいだ。
今回の“復活”にあたり、創業者チャールズ・ベックマンについて新たな事実が判明した。1873年4月1日に沈没した客船『S.S.アトランティック号』に彼が乗船していたというのだ。この困難な沈没事故を乗り越えてアメリカに渡り、レッドウィングを創業して成功した彼の足跡が、生産中止に追い込まれながら復活を遂げたベックマンブーツの歴史と妙にシンクロしている点も、このブーツはさらに特別なモノに感じさせる。
STYLE NO.9422 BECKMAN
風合い豊かなエクスカリバーというレザーを使用。『シガー』という色の1足。アメリカ製でグッドイヤーレザーウエルト製法。5万5550円
以前のベックマンブーツよりもナローな224番というラストを仕様。ソールもグリップ力の高いグロコードに変更し、クラシックさと機能性を両立した。
新品の時点で「絶対にカッコよくエイジングする」と確信するほど風合い豊かなエクスカリバーレザーも魅力的!
シューホールの上部3つをフックに変更。これにより格段に着脱しやすくなった。これは実はかなり重要ポイント!
以前のベックマンよりつま先がかなりシャープなフォルムに。戦前のワークブーツのようなドレッシーさがある。
サイド部分やコバのステッチカラーも革の色合いに合わせたものに変更。これによって上品さが格段に上がった。
エイジングすると妖艶で美しい佇まいを楽しめる!
油分を含んだエクスカリバーレザーは足に馴染みやすく、エイジングすると艶感も増す。つま先は沈み、戦前のワークブーツのような上品かつワイルドな表情を見せる。
STYLE NO.9423 BECKMAN
こちらはエクスカリバーレザーの『ブラック』。展開する3色の中で最も精悍な顔つきだ。アメリカ製でグッドイヤーレザーウエルト製法。5万5550円
STYLE NO.9419 BECKMAN
以前のベックマンブーツを象徴する存在だったのがエクスカリバーレザーの『ブラックチェリー』。アメリカ製でグッドイヤーレザーウエルト製法。5万5550円
(広告の後にも続きます)
似ているようで結構違う旧モデルと新モデルのシルエット比較。
1920年代のレッドウィングのワークブーツをもとにしているため、新旧どちらのベックマンもクラシックな佇まいなのだが、今回ラストを224番に変更したことで甲周りもタイトになり、よりクラシックで上品な印象が強くなった。そのため、旧モデルを知っている方も新たなモデルとして楽しめるはず!
右/新モデル、左/旧モデル