『STAR NAVIGATION PREMIUM 〜Akitoshi Saito Ridge Road Last KORAKUEN〜』後楽園ホール(2024年10月14日)
GHCタッグ選手権試合 ○杉浦貴&丸藤正道vs拳王&アレハンドロ×
ジュニアながらGHCタッグ王座に挑戦したアレハンドロが後楽園を揺るがす大奮闘。最後は力尽きたものの、GHCタッグ王者の丸藤正道&杉浦貴組を相手に見せ場を連発した。
9月に誤爆に乗じたアレハンドロが杉浦を丸め込んで3カウントを奪い、即座に「丸藤さんと杉浦に挑戦したい」と”杉浦だけ呼び捨て”にしながら挑戦表明。ジュニアながらヘビー級のタッグ王座挑戦が決まった。
前哨戦でもアレハンドロが杉浦を徹底的に挑発して“追いかけっこ”を展開。同時に丸藤と拳王の“積年の不仲”も爆発し、調印式やSNSを通じてあれやこれやと口喧嘩を繰り広げてきた。
アレハンドロは、初めて目の見える“対ヘビー”を思わせる特製マスク姿で登場。のっけから挑戦者組が奇襲を仕掛けると、アレハンドロが杉浦を場外に分断。いきなり拳王のPFSが丸藤にさく裂して、決定機を掴む。だが、丸藤も意地の不知火でやり返し、試合はタイトルマッチらしい熱戦に。
丸藤と拳王が真っ向からせめぎ合うと、アレハンドロも躍動。杉浦のエルボー、丸藤の逆水平を交互に食らって大ピンチを迎えたものの、同士討ちを誘って活路を開くと、拳王のPFS、アレハンドロのダイビングボディプレスが連続して火を吹いた。さらに、丸藤を掟破りの逆不知火で返り討ちにしたアレハンドロは、杉浦にまさかの五輪予選スラムの構え。杉浦は必死に抵抗したものの、拳王がハイキックで援護射撃すると、アレハンドロは見事な予選スラムを繰り出した。
場内が沸騰する中、アレハンドロは空回弾を狙ってコーナーに上がったものの、ここで暗転。息を吹き返した杉浦が掴みかかり、豪快な雪崩式五輪予選スラムで引っこ抜いて逆転の3カウントをもぎ取った。
最後は戦友タッグの貫禄勝ちとなったものの、間違いなく試合の主役はアレハンドロ。ベルトは奪えずとも主役は奪ってみせた。
「危なかった。散々前哨戦やってきたけど、最後ぶんなげられたし、悔しいな」(杉浦) 「ジュニアでもっと上にいけるだろ。頼むぜ」(丸藤)と王者組もアレハンドロを称賛しつつ、さらなる奮起を期待した。
【試合後の丸藤&杉浦】
▼杉浦「危ない」
▼丸藤「すいません」
▼杉浦「危なかった。散々前哨戦やってきたけど、最後ぶん投げられたし、ちょっと悔しいな」
▼丸藤「もっと上行けるだろ」
▼杉浦「もったいないね」
▼丸藤「頼むぜ。あと拳王。わかってるんだよ、お前が凄いことぐらい。でも、今日は俺たちの勝ちだ。俺の勝ちだ。そうだ、拳王。俺のお世話になっている人がお前の本買ったから、今度サインしてやってくれ。頼むぞ」