『STAR NAVIGATION PREMIUM 〜Akitoshi Saito Ridge Road Last KORAKUEN〜』後楽園ホール(2024年10月14日)
○齋藤彰俊&越中詩郎&AKIRAvs潮崎豪&モハメド ヨネ&小峠篤司×
11月17日の引退が決まっている齋藤彰俊が、プロレスの聖地・後楽園ホールでのラストマッチを終えた。
名古屋での引退試合まで残り約1ヶ月。幾度となく闘った後楽園でのファイトも、これが最後となった。越中詩郎&AKIRAとの元平成維震軍トリオで、潮崎豪&モハメド ヨネ&小峠篤司のTEAM NOAHトリオと6人タッグマッチで対決。
キャリア初期の青春を駆け抜けた平成維震軍と、現役最後に所属したユニットであるTEAM NOAH。始まりと終わりの交差点となった一戦で聖地ラストマッチを迎えた齋藤は万感のファイトを披露した。
越中、AKIRAと同じく道着姿で現れると、盟友であるTEAM NOAHの面々と真っ向勝負を展開。潮崎の逆水平などを真正面から受け止めて、その熱い気持ちを後楽園で爆発させ、何度も「齋藤」コールを巻き起こした。越中とAKIRAもそんな齋藤を援護射撃。越中がヒップアタックを乱れ打てば、AKIRAもフライングラリアットなど得意技を披露し、太鼓の乱れ打ちなど平成維震軍らしい連係が何度も決まる。
先輩たちの思いに応えようと、齋藤はさらに発奮。潮崎の左腕ラリアットを仁王立ちし、逆水平の猛連打でもあえて正面から受け止めた。小峠が相手になっても一歩も引かず、打撃戦からアイアンクロースラムを繰り出す。
粘る小峠は齋藤のスイクルデスをガードすると、掟破りのスイクルデスで反撃。潮崎とヨネも加勢して次々にエルボーや逆水平を浴びせると、連続串刺し攻撃を仕掛けるが、齋藤はラリアットを連発して返り討ちに。あうんの呼吸で動いた越中がダイビングヒップアタック、AKIRAがムササビプレスで援護射撃。齋藤は故・小林邦昭さんの必殺技・フィッシャーマンズスープレックスで勝負に出る。ここはヨネのカットが間に合ったものの、齋藤は天を指差してからデスブランドで突き刺して3カウントを奪った。
万感のラスト後楽園を自らの勝利で締めくくった齋藤は、越中やAKIRA、さらにTEAM NOAHの面々と抱擁。感極まった表情を見せながら、客席に深々と頭を下げて、聖地に別れを告げた。
バックステージでも「自分の歴史の中で絶対に外すことのできない平成維震軍。越中さん、野上さん。今日はそばに他の平成維震軍のみなさんもついてきてくれてると思ったし、対戦相手はTEAM NOAH。それで最後の後楽園。本当に平成維震軍の皆さん、そして今日見てくださったファンの皆さん、そして後楽園ありがとうございました」と感謝の言葉を重ねた齋藤。1ヵ月後に迫った引退まで、このまま齋藤らしいプロレスを続けて突っ走る。
【試合後の齋藤&越中&AKIRA】
▼越中「サンキュー」
▼齋藤「ありがとうございました。自分の歴史の中で絶対に外すことのできない平成維震軍。越中さん、野上さん。今日はそばに他の平成維震軍のみなさんもついてきてくれてると思ったし、対戦相手はTEAM NOAH。それで最後の後楽園。本当に平成維震軍の皆さん、そして今日見てくださったファンの皆さん、そして後楽園ありがとうございました」
※越中とAKIRAが拍手
▼越中「ご苦労さんでした(と齋藤と握手)」
▼AKIRA「ありがとうございました(と齋藤と握手)」
【潮崎の話】「声、言葉よりも、本当にもうあの握手だけで思いは伝わったし、俺も思いを受け止めました。今日が終わりじゃないけども、今日この日に齋藤さんと向かい合えて、本当に俺たちにしか、俺たちTEAM NOAHにしかできない経験が。これでまたさらに俺たちもっと強くなる。もっともっと…まだまだ終わりじゃない。一緒に歩みを進めていく仲間で、もっと熱くしていきますよ」
【試合後の潮崎&ヨネ&小峠】
▼ヨネ「やっぱりね、TEAM NOAHvs平成維震軍で見ると、自分でもわくわくするような面白いカードですけど、そこで齋藤さんが最後、俺はもしかしたらもう二度と肌を触れ合うことがないかもしれない。そう思うと本当にいろんな気持ちがこみあげてきて、一発一発、本当に一つ一つの動きがなんか自分に刻むみたいな感じでね。それを同じように思ってみてくれたらうれしいなと思いました」
▼潮崎「これほど一発一発、こんなに思いを込めて試合をしたのはないかもしれない。それだけ俺たちで熱い齋藤彰俊が目の前に立ちはだかってる。それを見れば熱くなるし、気持ちも熱くなる。あれが齋藤彰俊。齋藤彰俊を刻んだと感じました」
▼小峠「今日は負けたんで、大事な時間が申し訳ないですけど、自分だけのものにさせてもらいました。ありがとうございました」
――征矢からナショナル挑戦者に指名されたが?
▼潮崎「あいつの情熱、届きましたよ。やってやろうじゃないか。あいつの熱い気持ち、熱い行動、熱い一撃一撃の思いを全て受け止めて、情熱よりもさらに熱いバーニングさせて、あいつの情熱に叩き込ませてやりますよ」