『STAR NAVIGATION PREMIUM 〜Akitoshi Saito Ridge Road Last KORAKUEN〜』後楽園ホール(2024年10月14日)
GHCヘビー級選手権試合 ○清宮海斗vsマサ北宮×
GHCヘビー級王者・清宮が、悲願の初戴冠を目指した北宮の執念を断ち切って5度目の防衛に成功。「杉浦貴vs丸藤正道」の勝者迎撃が決定的となった。また、ALL REBELLIONの新メンバーとして英国遠征から電撃帰国した小澤大嗣を迎え入れ、未来を見据えたNOAH不動の中心としての存在感を、さらに確たるものとした。
NOAH秋の分水嶺となった後楽園大会。メインでは王者・清宮に北宮が挑戦した。今夏N-1 VICTORY公式戦ではフルタイムドロー。決着戦を北宮が要求して王座戦での決着戦へと至った。
まずは清宮が“サプライズ入場”を展開。英国武者修行中だった小澤大嗣を伴って現れ、ALL REBELLION加入で約9ヶ月ぶりの帰国を果たした。
それでも試合で燃えに燃えたのは北宮だった。実にGHCヘビー7度目の挑戦となった北宮を、場内も観衆も序盤から大北宮コールで後押し。前哨戦同様、清宮が痛めている左腕を鬼の一点集中攻撃を仕掛ける。清宮も低空ドロップキックやドラゴンスクリューでヒザ攻めへ。激しい消耗戦となると、スープレックス合戦でも火花。清宮がお株を奪うサイトースープレックス(バックドロップ)を繰り出せば、清宮もタイガースープレックスでやり返して、試合はさらに沸騰する。
先に勝機を掴んだのは北宮。ヒザ狙いを切り抜け、監獄固めに持ち込むと、腕極め式で絞めに絞める。しのがれてもパイルドライバーなど大技で追い討ち。ダイビングセントーンが自爆に終わっても、即座に立ち上がるタフネスぶりを見せて、大「北宮」コールを呼び込んだ。
屈しない清宮も各種シャイニングウィザードで怒とうの猛追に出たものの、北宮はキャッチしてのスパインバスターで鎮圧する。「北宮」コールに背中を押されるかのように、スピアーやラリアットを次々と浴びせると、サイトースープレックスがさく裂。カウントの大合唱となった。
それでも清宮は肩を上げると、清宮は大歓声の中で再び腕極め監獄固めの構えに。だが、下から上手く切り崩した清宮は足4の字固めに捕獲。粘りに粘る北宮を何度もリング中央に引きずり込み、死力を振り絞って絞め上げて、ついにギブアップをもぎ取った。
ギブアップで“先輩”をねじ伏せ、改めて”時代の先頭”を示した清宮だが、試合後は座礼で最敬礼。去りゆく北宮には改めての大北宮コールが送られた。
マイクを握った清宮は「北宮さん、9年前にNOAHに入った時、会社が苦しい状況でしたが、道場長として若手を引っ張ってくれたのが北宮さんでした。(調印式で振る舞った)ちゃんこは『まぁまぁ』かもしれませんが、もう一度、おいしいちゃんこを作って持っていくので、食べてください!」と改めて北宮への敬意と感謝を伝えた。
すると解説席に座っていた杉浦が突じょとしてリングイン。「凄い試合だよ」と王者を称えた杉浦は「次、いい? 齋藤さんが引退する名古屋で。齋藤さんは高校の先輩でもあるし、プロレスでもいろいろお世話になった。その齋藤さんに俺のベルト姿をみせたいんだよ!」と齋藤彰俊引退興行となる11・17名古屋大会での挑戦を熱望した。
ところが今度は丸藤も登場。「俺も齋藤さんには思い入れあるんだ。もちろんこのベルトにも思い入れがあるんだ」と“待った”をかけると、「NOAHは来年25周年だ。俺たち二人は歴史を経験して、今を生きて、未来を生きてる。杉浦さん、久々にシングルマッチやりますか? 勝ったほうがそのベルトに挑戦するってどうですか?」と挑戦者決定戦を提案し、杉浦も握手で即応した。
思わぬ展開となったが、清宮も「杉浦さん、丸藤さん、上がってきてくださり、ありがとうございます。自分も二人とこのベルトを懸けて闘いたいと思ってました。もちろんOKです!」と歓迎。「齋藤さんへの思いは自分にもあります。(名古屋の)ドルフィンアリーナでやるなら、このベルトを懸けて齋藤さんへの思いをぶつけ合いましょう! このベルトを持って待ってます」と大先輩の挑戦を堂々受けて立つ構えを示した。
丸藤&杉浦が去ると、ALL REBELLION新メンバーの小澤を改めて紹介。大・小澤コールのなかでマイクを渡された小澤は「イギリスから帰ってきました。小澤大嗣です。もうちょっとイギリスにいても良かったんですが、清宮さんがどうしても帰ってきて欲しいというので帰ってきました。これからはALL REBELLIONの一員として、NOAHを盛り上げていきたいと思っているので、皆さんどうか応援よろしくお願いします」とあいさつした。
さらに清宮は「10月20日品川大会でALL REBELLIONプロデュース大会をやります。皆さん楽しみにしてください」と発表。「小澤も加わったALL REBELLION、ますますNOAHに未来をみせていきます。ALL REBELLION、すべてはNOAHのために!」と指を突き立てて秋の後楽園を締めくくった。
今夏史上初のN-1&GHCヘビー同時制覇を成し遂げ、先輩・北宮の執念を真っ向から受け止めたうえで断ち切った。さらにALL REBELLIONリーダーとして小澤獲得にも成功。プロレス界の序列を覆す”革命”に向けて、清宮がNOAH不動の中心の座を、さらに確たるものとした。
【試合後の清宮、拳王、アレハンドロ、小澤】
▼清宮「よし、まずは北宮さん。リング上でも言った通り、北宮さんとは9年前から、NOAHの有明道場のときから、NOAHを俺たちで盛り上げていこうと約束していたので、この試合、北宮さんとできて、すごく特別な思いがありましたし、またもう一度、北宮さんとは戦いたいと思います。そして名古屋、杉浦さん、丸藤さん。リング上に出てきてくださり、ありがとうございます。名古屋で齋藤さんの引退記念興行でこのベルトかけて、斎藤さんへの思いをぶつけあいましょうよ。名古屋でこのベルトもってまってます。そしてALL REBELLION新メンバー連れてきました! 入ってきてくれてありがとう」
▼拳王「いいね!」
▼小澤「これからALL REBELLIONの一員として一緒にNOAHを盛り上げていきましょう」
▼拳王「よし! 10月20日の品川でALL REBELLIONプロデュース大会。いいよな、この5人そろって」
▼アレハンドロ「清宮さん、10・20品川にもう一人、僕と同じ香りがする男、連れてきます」
▼拳王「おお、同じ香り? (クリストバルを指して)こっちは? 同じ? 」
▼アレハンドロ「匂い」
▼拳王「で、次は?」
▼アレハンドロ「同じ香りがする男。連れてきますんで、お楽しみに」
▼清宮「楽しみだ!」
▼拳王「ALL REBELLION、楽しみなことだらけだな!」
▼清宮「楽しみだらけです! これからみんなで、ALL REBELLIONでもっともっとNOAHを上げていきますよ! 俺たちの活躍に期待してください!」