日本初の赤いとうもろこし『大和ルージュ』は激烈に旨いが、調理の際に究極の選択をしなければいけない

・まるでフルーツのような甘み

出来上がった2パターンの大和ルージュがコチラ。

色の抜け具合でわかるかもしれないが、左が塩水に浸けた方で、右が味付けナシの方だ。

塩水の方からわかる通り、赤色のとうもろこしでありながらも 大和ルージュのベースには通常と同じ黄色が隠されていた。赤紫×黄色の組み合わせが、ちょっと黒っぽく見える理由だったんだな。

もちろん芯までしっかり色が付いているが、

よく見ると粒の中身はクリーム色。不思議である。

それでは実食。塩水の方から食べてみよう。

カブッとかぶりついた瞬間に粒離れのよさに驚く。これはもしかしたら、朝どれを当日のうちに食べたことが大きいかもしれない。

そして次に……あ、あんま〜い!

以前 糖度20度のホワイトコーンを食べて感動した経験があるが、それに匹敵するほど。もはやとうもろこしっていうよりも、フルーツみたいな甘さだ。プリッと粒がはじけてジューシーな果汁があふれ出し、頭の中の彦摩呂が「畑の宝箱やぁ~」と声をあげた。

試しに鼻をつまんでも口の中の甘さに変わりない。香りで「甘いっぽい」気分になっているワケではないようだ。

続いて味付けナシを食べてみる。

塩水ほどのプリッ&ジューシーさは感じられないが、こちらも同様にコーンの甘みが口いっぱいに広がる。

──しかし、塩水の方が断然甘みが強くて美味しく感じられるのは きっと「スイカに塩をかけると甘くなる」と同じ効果なのであろう。

つまるところ、大和ルージュを電子レンジでチンして食べる人は「色が抜けてでもベストな味で食べたいか」「色を重視して素朴な甘みを楽しむか」という究極の選択をする必要があるのだ!

なお公式サイトでは、赤い色が水に溶けることを活かしてスープにしたり、お米に混ぜて炊いたりといった食べ方も提案されている。

まだまだ新しい品種だが、徐々に生産者が増えつつある大和ルージュ。こんなに美味しいのだから、全国のスーパーマーケットに並ぶ日も近いかもしれない。

参考リンク:社大和農園『大和ルージュ』ニチレイ「とうもろこしの茹で方」

執筆:高木はるか

Photo:RocketNews24.