10・22後楽園大会でデビュー20周年記念試合を控える諏訪魔が15日、東京・湯島の全日本事務所で会見。歴代パートナーである鈴木秀樹&近藤修司と対戦する諏訪魔だが、「当日ひょっとしたら1対2っていう悲惨な20周年記念になるかもしれない」と1週間前にしてパートナー不在の危機的状況にあることを告白した。
諏訪魔は2004年10月11日デビュー。以来、三冠ヘビー級王座8度の最多戴冠を果たすなど全日本一筋で20年間走り続けてきた。「デビュー20周年記念試合という、想像もしてなかった試合をするんですけどね。早いもんですね。感慨深いというかね」と話した諏訪魔はデビューから抱き続けてきた「20年、全日本でやりたい」との思いを成就したことになる。とはいえ、20周年は「通過点」。「25年だ、30年だってやってる人いっぱいいますから。俺なんかまだペーペー」と謙虚な諏訪魔は「まだいける、動けるうちにガンガン動きたいなって思いますよね。まだできるんだもん。それは不思議なところでね」とタイトル戦線参入にも前向きそのものだ。
10・22後楽園大会における20周年記念試合では、現在バカバカコンビを結成する鈴木、かつてチーム・ディストラクションを結成した近藤と対戦する。「(近藤の)あのラリアットはやばいだろって思うんだよね(苦笑) サンドイッチラリアットやってたんだけどね。ちょっと食らってみたいなとも思いますね」、「おそらく前から持ってるあいつ(鈴木)の感情である俺に対する怒りとか、そういうのをぶつけてくるんだろうなと思うからね。俺もぶつけ返してやりたい」と意気込んだ諏訪魔だが、一つ問題が残っていた。
パートナーは「X」として発表されたまま今なお明かされていない。諏訪魔は石川修司との暴走大巨人再結成を描いていたものの、本人から断られてしまったという。「こういう20周年記念試合というのが暗礁に乗り上げるってことはあんまないと思うんで、俺自身すごく困ってますね」と頭を抱える諏訪魔は「いろんなとこ当たってんだよ俺。でも断られるわ(苦笑) 困ったもんですよ」と未だパートナー不在であることを明かした。
「縁のある人と戦いたい」と希望するだけに、ゆかりのある選手でなければ意味がない。「当日ひょっとしたら1対2っていう悲惨な20周年記念になるかもしれない」と最悪の状況も想定する諏訪魔は当日までにパートナーを見つけることができるのか。
【会見の模様】
▼諏訪魔「デビュー20周年記念試合という、想像もしてなかった試合をするんですけどね。早いもんですね。感慨深いというかね。今までそういう周年試合というのはみてましたけどね。自分がそういうふうになるっていうのは、うれしくもあり。でも20年っていうのは自分の中で20年やって、やっと一人前かなというふうに思ってたんでね。なんか縁のある人と戦いたいなって思います」
――元パートナーの近藤選手とは久々の対戦となるが?
▼諏訪魔「近藤君はね、チーム・ディストラクションで相当組んだんですよね。タイトルは獲ってないのかな。そこが心残りでもあるんだけど、大きいのとデコボコな感じで、あいつ頭良くてね、近藤は。いいチームだったななんて思いますよね。今回は戦うのかな。あのラリアットはやばいだろって思うんだよね(苦笑) サンドイッチラリアットやってたんだけどね。ちょっと食らってみたいなとも思いますね。あいつ俺より先輩になるのかな? 確かなるよね。よくわかんないんだけどね。元気なところを見せつけてやろうかなと思いますね」
――今、鈴木秀樹選手、佐藤光留選手にいじられているが、近藤選手がその原点かもしれない
▼諏訪魔「そうかもしんないな。近藤修司はある意味、優しかったのかもしれないよね。若手でぐいぐい行くときにいじったら台無しになるからね。近藤君なりの優しさだったんだろうな。そういう部分も感謝してますよ」
――もう一人の相手である鈴木選手とも久しぶりの対戦だが?
▼諏訪魔「秀樹とはね、ガッチシやるっていうイメージがあるんでね。レスリングにしろ、打撃の打ち合いにしろね。だからホント削り合うような試合になるんじゃないかなと思うんでね。普段バカやってんだけど、離れた時にバカって成立するのかよって思うよね。向き合った時に。おそらく前から持ってるあいつの感情である俺に対する怒りとか、そういうのをぶつけてくるんだろうなと思うからね。俺もぶつけ返してやりたいですね」
――パートナーのXは諏訪魔選手の希望する選手になる?
▼諏訪魔「もともとはこれXじゃないはずだったんだよね。本当は石川修司が来るはずだった。って俺が勝手に思ってたんだ。諏訪魔&石川組かなと思ってたんだけど、いろんな事情があるんで『ごめんなさい』って言われちゃいましたよ。じゃあ、どうすんだよっていうね。こういう20周年記念試合というのが暗礁に乗り上げるってことはあんまないと思うんで、俺自身すごく困ってますね。当日、誰かなって。いろんなとこ当たってんだよ俺。でも断られるわ(苦笑) 困ったもんですよ。何人も当たってるんだけどね、名前は言えないけど。当日ひょっとしたら1対2っていう悲惨な20周年記念になるかもしれないですね」
――かつてチャンピオン・カーニバル優勝戦で戦い、ALL TOGETHERで組んだ棚橋弘至選手が引退を発表したが、同世代として思うところはある?
▼諏訪魔「まあね。戦いましたからね。でも彼が決めたことでしょうし、ここは俺はどういうこう言うつもりはないですね」
――諏訪魔選手はまだまだ現役としてやっていくと?
▼諏訪魔「どこまでやれるかなって逆に楽しみなんだよね。だって天龍さんだって53歳でIWGPいったりとかさ。どこまでいけんのかなっていうのは思いますね。渕さん見てて、俺こうかなとか思うし(苦笑) 渕さんみたいな感じかな、うーんって考えたりとかね。でも、まだいける、動けるうちにガンガン動きたいなって思いますよね。まだできるんだもん。それは不思議なところでね。もうできないなと思ったらキッパリ、それはもうやめようかななんて思いますけど、まだまだできますから」
――タイトル戦線から身を引く発言をしたことがあったが、あれは何だった?
▼諏訪魔「あれ? あれはね、いろんな事情があんだけど、一番はそこにいたファンがもっとやれよって言うわけだな、これが。そしたら俺もその気になっちゃったっていうね。まだやれるんだからやれよって。そう思われたら、期待されたら、期待に応えたくなっちゃったっていうね(苦笑) まだ老け込むには早かったと思いますよ。俺はね。なので、すごく前向きですよ、今は。だって今まで歴代で見てて、20年やってる人、通過点ですからね。25年だ、30年だってやってる人いっぱいいますから。俺なんかまだペーペーですよ。でも俺の中で20年、全日本でやりたいなって思ってた。それだけは思ってたんでね」
――今後もタイトル戦線に絡む気持ちはあると?
▼諏訪魔「気持ちはありますよ。ロマンですよね。だって全日本プロレスにこだわって入団しましたから。そこから20年間こだわり続けてる。もう少しこだわってもいいんじゃないかななんて思うしね。そのきっかけじゃないけど、いい節目に今回の20周年記念の試合になればいいなと思ってます」
――最後も全日本でという気持ち?
▼諏訪魔「どうなるかはわかんないですよね。そこはまだ何も考えないようにしてますね」
――記念試合を誰に見てもらいたい?
▼諏訪魔「見てもらいたい人? 誰かな。うーん、当然ね、育ててくれた親に見てもらいたいしね。応援してくれたファンに対しても本当に見てもらいたいな。家族にも見てもらいたいしね。いろいろ俺のことを育ててくれた先輩レスラーいますからね。その方々には…でもたかが20年ですからね。まだまだ見てもらえるかわかんないけど、たくさんいます」