「大喜利の天才」という肩書きが教えてくれた、仕事で大切なこと
渡辺マネジャーの地道な営業活動が掴んだ「佐久間宣行のNOBROCK TV」への出演は、福留さんのキャリアを一変させました。佐久間さんが、福留さんの隠れた才能を見抜き、番組で大きく取り上げたのです。
この才能発掘は予想外の反響を呼び、福留さんは一躍「大喜利の天才」として注目を集めることになりました。
「反響なんて言葉で片付けていいのか分かんないくらいにすごかったですね」と福留さん。ボートレース関連の仕事も増え、活動の幅は一気に広がりました。
その一方で、福留さんの心の中では葛藤が渦巻いていました。
「毎回『大喜利の天才』みたいに言われるのがしんどくて。どこへ行くにも『新生大喜利タレント』とか『大喜利が話題の元アイドル』みたいな、そういうキャッチフレーズがつくのが結構つらくて」
高校3年生のころから好きだったというボートレースの仕事でも、時には「にわかギャンブラー」とささやかれ、福留さんの心は揺れ動きます。
「情緒不安定なんで、自信がめっちゃあるときとないときを常に行き来しています。天使と悪魔が常についてるみたいな感じかも」
福留さんは、自信のなさや否定的な感情と一体どのように向き合っているのでしょうか。つらいときの対処法について、福留さんは率直にこう答えます。
「泣く。ひたすら泣く。泣いて泣きまくって、地に落ちたらもうあとは上がってくだけなんで、地に落ちるようにしてます」
そんな葛藤を抱えながらも、福留さんは前を向くことをやめません。
「やっぱり一度いろんな人に見てもらえれば、その期待に応え続けることも大事じゃないですか。なんかぽっと出で終わりたくないなって」
福留さんの表情には、不安と同時に、挑戦への覚悟が垣間見えました。この葛藤と成長の過程こそが、今後の新たなキャリアをかたちづくっていくのかもしれません。
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福留光帆が本音で語る、「自分らしいはたらき方」の答えとは?
AKB48での挫折、ニート生活、そして予期せぬブレイク。福留さんの波乱に富んだこれまでの道のりからは、自分に合った場所を探し続けてキャリアを切り開くことの大切さをあらためて考えさせられます。
「環境を変えるって、やっぱり自分のポテンシャルも引き出してくれたりするのかなって思います。場所が変わればこんなにいろんな人に知ってもらえるので、すごく環境は大事なんだなって」
さらに福留さんは、はたらくことの意味を、自分以外の誰かのために尽くすことだと見いだしました。両親、妹、マネジャーへの感謝の気持ちが、仕事のモチベーションになっているそうです。
「自分自身のためだけで考えると、絶対、こんな不安定で心の安定もあまり得られないような仕事すぐ辞めちゃうかも」
最後に、福留さんははたらく人へのアドバイスとして、逃げることの大切さについても語ってくれました。
「私は人間関係がうまくいかないときはひたすら逃げたんで、逃げることは絶対大事だと思います。周りの人への感謝だけは忘れずに、自分の気持ちを一番大事に。大事にしてくれる人を大事にすれば絶対なるようになる。笑って生きてくれてるといいな」
※今回お伝えし切れなかったフルバージョンの動画はYouTube『スタジオパーソル』にて公開中
(文:間宮まさかず)