ERTフォーミュラEチームがアメリカの新オーナーに100%買収され、シーズン11(2024-25年)に向けてリブランド。ポルシェのパワートレインを搭載し、”キロレース”としてフォーミュラEを戦うことが発表された。
ERTは、アレス・マネジメントの共同設立者であるデビッド・カプランとベネット・ローゼンタールの追加資本もあり、アメリカを拠点とする投資会社フォレスト・ロード・カンパニーによって買収された。
ERTはエレクトリック・レーシング・テクノロジーズの略。NIO 333として知られていたチームが中国メーカーNIOとの提携を解消した後、2023-24シーズンに向けて名称を変更して参戦を継続していた。
チームは2014-15年にフォーミュラEが発足したシーズン1でネルソン・ピケJr.を擁して初代ドライバーズタイトルを獲得したチャイナ・レーシングが前身。シーズン1の途中で中国の新興EVメーカーであるNextEVと組み、その後NextEVがNIOへと社名変更。シーズン9までNIOとしてフォーミュラEに参戦していた。
来月バレンシアで行なわれるプレシーズンテストからスタートするシーズン11では、買収に伴い中国ではなく、アメリカのライセンスのもとでレースを行なうことになる。引き続きシルバーストンを拠点とするが、新たにポルシェとテクニカルパートナーシップを結び、ポルシェのパワートレインを使ってレースをすることになる。
このユニットはシーズン11に向けてアップグレードが施されるものの、基本的にはポルシェのファクトリーチームや、そのカスタマーチームであるアンドレッティが使用しているパワートレインより古い仕様になるようだ。
昨シーズンはダニエル・ティクトゥムとセルジオ・セッテ・カマラというラインアップでシーズンを戦ったERTだが、チームランキング11位と最下位に終わった。ティクトゥムがミサノで4位に入ったのが最高だった。
キロレースはまだ来シーズンのドライバー・ラインアップを発表していない唯一のチームであるが、これは今後数週間のうちに発表される予定である。
フォーミュラEのCEOであるジェフ・ドッズは、「これはフォーミュラEにとっても、株式会社キロレースにとっても素晴らしい展開だ」と語った。
「それはスポーツとエンターテインメント業界で高い実績を持つ洗練された投資家グループの参入を意味する」
「チームへの投資と、新オーナーの投資はチャンピオンシップを継続的に成長させ、世界中のファンやパートナーにとってより魅力的なものにするのに役立つだろう」