「ヒールアップすると飛ぶ」世界屈指の“飛ばし屋”のスイングを解説

多くの海外コーチのメソッドを現地で直接指導を受けてきた吉田洋一郎がその概要をアマチュアにもわかりやすく解説。

連載の第63回目は、タイガー・ウッズの復活を支え、現在はブライソン・デシャンボーを指導するクリス・コモを紹介する。

ボディドリルで体の使い方をしっかり学ぶ!

積極的な上下動で地面反力を使い回転スピードをアップさせよう!

メソッドを習得 Step1 ヒールアップからのスクワット動作でシャドースイング

ヒールアップしたトップから左カカトを踏み込むと同時に、体全体をスクワットのように沈み込ませる。その地面反力を使って左脚を伸ばしながら荷重を抜き、一気に回転。

沈み込んだ後、左足の裏がめくれるようにカカト方向にエネルギーを逃がしながら回転するのがポイント

メソッドを習得 Step2 腰にシャフトを当てて体の入れ替え動作を習得

ベルトラインにシャフトなどの棒を当てて体の回転をチェック。バックスイングとフォローでは棒が傾きながら右、左と向きを入れ替えるようにスムーズに回転する。

腰に当てた棒が水平なまま回転すると、前傾が崩れやすいので注意

メソッドを習得 Step3 シャフトを寝かせたトップから戻しながらダウンスイング

パッシブトルクを利用したスイングは、スプリットハンドで習得。切り返し後のシャフトが寝た位置から左手を支点にして、右手でクラブを起こすようにボールをとらえる。


左右の手を離して握る

右手が左手を追い越すようにして、シャフトを立てながらインパクト

インパクトで右手が左手よりも低い位置にきて、右肩が下がることを意識しよう。

いかがでしたか? 体に負担が小さく効率のいいメソッドをぜひ試してみてください!

ブライソン・デシャンボーを育てた巨匠クリス・コモ

ブライソン・デシャンボー
「科学者」の異名で知られる超理論派プロで独特のスイングで有名。クリス・コモに師事して飛距離を伸ばし、現在では世界屈指の飛ばし屋。

クリス・コモ
バイオメカニクスに詳しく、科学的見地に立った指導が特徴。不振に陥っていたタイガー・ウッズを復活させたコーチとして注目を浴びる。

解説・レッスン=吉田洋一郎
●よしだ・ひろいちろう/1978年生まれ、北海道出身。スイング研究に強い情熱を燃やし、海外で直接有名コーチのメソッドを学び知識を広げる。日本ゴルフスイング研究所主宰。

世界標準の合理的で新しい飛距離アップ術「ドライバーの飛ばし方がわかる本」好評発売中

本連載企画の解説者・吉田洋一郎コーチの新書「ドライバーの飛ばし方がわかる本」(小社刊・定価1078円)が発売中。今話題の「地面反力」の第一人者である吉田が、飛距離アップの秘訣を解説・レッスン。海外最新情報も盛り沢山の1冊だ。

構成=鈴木康介 写真=中野義昌、ゲーリー小林 
協力=取手桜が丘ゴルフクラブ(アコーディア・ゴルフ)