長塚京三:主演×吉田大八:監督×筒井康隆:原作 丁寧な日常を脅かす“敵”の正体とは 映画『敵』

筒井康隆の同名小説を『桐島、部活やめるってよ』『騙し絵の牙』の監督・吉田大八が映画化した新作映画『敵』。この度、本作の予告映像、ポスタービジュアルが公開された。

主演を務めるのは、『ザ・中学教師』で初主演を飾り、『ひき逃げファミリー』で第47回毎日映画コンクール男優主演賞、『瀬戸内ムーンライト・セレナーデ』で第21回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞するなど、1974年にフランスで俳優デビューして以降、50年、日本映画、ドラマ、舞台の歴史に名を刻んできた長塚京三。本作は、2013年公開の『ひまわり〜沖縄は忘れない あの日の空を〜』以来、長塚にとって12年ぶりの主演映画。本作では元大学教授・渡辺儀助を演じ、人生の最期に向かって生きる人間の恐怖と喜び、おかしみを同時に表現する。共演には、瀧内公美、黒沢あすか、河合優実。そのほか松尾諭、松尾貴史、カトウシンスケ、中島歩ら実力派俳優陣が脇を固める。

この度公開された予告映像では、妻に先立たれて20年間、ひとり余生を過ごす儀助の様子が映し出される。自ら米を研ぎ、魚を焼き、食事する。掃除をして買い出しに行き、自由で堅実な生活を送りながら「残高に見合わない長生きは悲惨だから」と話し、自ら定めたXデー“来たるべき日”に向けて淡々と人生を生きる。そんな儀助のもとに、ある日突然、“敵”が訪れる。不穏な音楽とともに映し出される、儀助の周囲の人々や亡くなったはずの妻・信子(黒沢あすか)、そして皆が口々に言う “敵”。逃げ惑う儀助、そして繰り広げられる激しい銃撃戦。果たして、穏やかな日常や現実を脅かす“敵”とは。

また、本作は、10月28日から開催される、第37回東京国際映画祭 コンペティション部門の正式出品が決定し、本映画祭でワールドプレミア上映を迎える。さらに、11月に行われる台北金馬映画祭の「Windows On Asia部門」にも選出され、吉田大八監督の参加が決定している。

映画『敵』は、2025年1月17日(金)より全国公開。

作品情報

映画『敵』

渡辺儀助、77歳。大学教授の職を辞して10年。妻には先立たれ、祖父の代から続く日本家屋に暮らしている。料理は自分でつくり、晩酌を楽しみ、多くの友人たちとは疎遠になったが、気の置けない僅かな友人と酒を飲み交わし、時には教え子を招いてディナーを振る舞う。預貯金が後何年持つか、すなわち自身が後何年生きられるかを計算しながら、来るべき日に向かって日常は完璧に平和に過ぎていく。遺言書も書いてある。もうやり残したことはない。だがそんなある日、書斎のiMacの画面に「敵がやって来る」と不穏なメッセージが流れてくる。

脚本・監督:吉田大八

原作:筒井康隆「敵」(新潮文庫刊) 

出演:長塚京三、瀧内公美、河合優実、黒沢あすか、中島歩、カトウシンスケ、髙畑遊、二瓶鮫一、髙橋洋、唯野未歩子、戸田昌宏、松永大輔、松尾諭、松尾貴史

配給:ハピネットファントム・スタジオ、ギークピクチュアズ

©1998 筒井康隆/新潮社 ©2023 TEKINOMIKATA

2025年1月17日(金) テアトル新宿ほか全国公開

公式サイト happinet-phantom.com/teki