湯の鶴温泉街を新カルチャーの発信地に
――最後に、「永野温泉旅館」で叶えたい未来について教えてください。
今秋には、日帰り温泉だけでもオープンできるように計画しています。大正時代の建築を生かしながら、1階を温泉とカフェスペースに、 2階を宿泊スペースにしたいな、と。
水俣では、バラが咲く季節になるとローズフェスタが開催されて、6万人くらいの来場がありますが、多くの方が足を運んでくれる機会といえばそれくらい。だから、宿の経営が軌道に乗ったら、湯の鶴温泉街の自然やロケーションを活かして、いろんなイベントができたらいいなと思います。
たとえば、キャンプ場やサウナはもちろん、音楽ライブ、焚火イベント、地酒祭り、マルシェなど。若い人に楽しんでもらえるような仕掛けをたくさんつくって、水俣に新たなカルチャーを生み出すのが、ぼくの夢。今は人口減少が進んでいるけれど、ありし日の温泉街の活気を取り戻せるように、地元の皆さんと一歩ずつ進んでいきます。