・寝ながらインドカレー食ってみた
ベッドを汚したくない者にとって、カレーは最悪に近い選択な気もしなくない。にも関わらず、私がこれをチョイスした理由は……「もう、どうなってもええわ」というレベルまで自暴自棄になっていたから。みんな、ギックリ腰にはマジ注意してな!
果たして横向きに寝たまま、ベッドを汚さずインドカレーのフルセットを食べ切ることは可能なのか? 友人のサポートのもと、一応ベッドにカバー的なものをかけて検証開始である。
まずサラダ。固形物なので難易度は低めかと思いきや……
パラパラとこぼれそうになるため、割とキツい動きを強いられた。タンドリーチキンは余裕。最高!
当然ナンも楽勝。問題はカレーである。正攻法ではロクな未来が見えないぞ。
一旦「直ですする」作戦でいこうとするも……
体勢がエグかったらしく、あやうく腰痛を悪化させかけた。これラーメンとか絶対ムリだろうなぁ。
おとなしく「スプーンですくう」作戦に舵を切るも……
「不可能ではないけど、こんな苦労するくらいなら食べないほうがマシかも」って感じだった。
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・インド3000年の知恵
こうなると残された手段は1つ。最もオーソドックスにして最も危険そうな「ナンでカレーをすくう」だ。そもそもインドカレーを注文した時点でカレーまみれ展開は予測できていたこと。どうせカレーにまみれるのなら、最後は華々しく散りたい。
…………と!!!
カレーまみれ覚悟で挑んだ私は、ここで意外すぎる仮説に辿り着くことになる。
「ナンですくったインドカレー1滴もこぼれない説」
スプーンですくった際は、カレーがこぼれる危険と常に隣り合わせだった。しかし不思議と同じカレーにも関わらず、ナンですくうと一気にトロみが増し、こぼれる気配が格段に低下するのだ。詳しいことはよく分からんが、ナンが油分やら水分を吸うのだろうか??
正攻法すぎて逆に想定していなかった「ナンでカレーをすくう」作戦により、私は寝たきりのまま、1滴もこぼさずインドカレーセットを完食することに成功した。その後ハンバーガーや中華にもチャレンジしたが、ベッドを一切汚さなかったのはインドカレーだけだった。
私はこれまで、インド人が手を使ってカレーを食べることに関して、単に文化的な問題と深く考えることをしなかった。しかし実はその文化には “ものをこぼさず効率よく食べる” という側面も含まれていたのかもしれない。人生における重要な気づきを得たという点においては、ギックリ腰になってよかった……といえなくもないだろう。
ってことで、みんなも寝たきり生活を余儀なくされたら、ウーバーイーツでインドカレーセットを注文してみてくれよな!!
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.