・あけびのポテンシャル
ってことで、こちらが完成品の『あけびの皮の豚バラ巻き』である。
我ながら見た目は完璧。いただきますよ〜っと。
…………うん?
ウマい。普通にウマイ。普通にウマいが、それは豚バラ&塩コショウという絶対的黄金コンビのウマさが大部分を占めていて、肝心のアケビはというと……なんかよく分からない。味も食感も存在感がなさすぎなのである。
無理矢理何かに例えるとすれば「ジャガイモの存在感を10倍薄くしたヤツ」って感じだろうか。味ゼロ、歯ごたえゼロ、苦味が少々(これは私がアク抜き初心者だったからかもしれない)。 “主張ゼロのカサ増し食材” ……これが私がアケビの皮に抱いた正直な印象だ。
ただ、たまたま事務所にいた古沢くんに食べさせてみたところ、彼にとっては「メチャクチャおいしい」らしかった。ほのかな苦味が逆にクセになるとのこと。アケビの皮はこれでなかなか、ツウ好みのする食材なのかもしれない。
「目で見て楽しい」「食べて楽しい」「スリルを感じる」「無駄がない」など、多岐にわたるポテンシャルを秘めていた食材あけび。知ってた人も知らなかった人も、短い旬を逃さないでほしい。
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.