兵庫県姫路市に面白い角打ちがある。
JR姫路駅から徒歩7分。外見は普通の町のストアだが、中に入れば商品棚は中央に少々あるのみ。周りを囲うようにぐるりとテーブルが設置され、夕方5時を過ぎれば常連客がチラホラ顔を出し始める。合わせるように、店主の早柏由次郎さんをはじめ、スタッフ陣もせっせと惣菜をテーブルに並べ出す。
早々に一杯やりたい人は、並ぶ惣菜を手に奥の冷蔵庫からビールなど好きな酒を選び、思い思いに始めてもよいが、品書きには、焼きそばや厚切りベーコンなど、少々時間はかかるが、手作りの美味しい一品もある。
さらに、極めつきは鍋。毎朝早柏さんが市場で仕入れる四季折々の新鮮な魚や野菜をふんだんに、ストア角打ちでよくぞここまでという手間で、丁寧に取った出汁の鍋が供される。(1人2000円程、要予約。詳細は「あまから手帖」10月号P69にて)。
兎角、常連客ばかりで入りにくい角打ちは多いが、こちらの店でアウェイ感は皆無。
となりの風呂屋を出て即一杯あおる常連客や地元企業の団体飲み会など、姫路ローカルタイムの中、一見一人客でも、リラックスした気持ちで楽しめる。常連にも一見にも分け隔てなく、早柏さんのさりげない配慮が行き届く。
店は朝7時から営業しているが、角打ちは17時頃から行くのが正解。
姫路城観光の際などに是非!
『あけぼのストアー』
住所/兵庫県姫路市南駅前町24
※こちらの記事は、関西の食雑誌「あまから手帖」がお届けしています。
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