昭恵さんは報道陣に答えず
17日には読売新聞が、両候補が「デッドヒートを繰り広げている」との情勢を報道。18日には日本経済新聞が有田氏がリードしていると伝えた。
「いくつかのメディアが世論調査を行なっているが、どちらが前に出ているのか、判断がつかない僅差になっていると聞いた」と古参の自民党員も話す。
「群衆が少なかったり、事務所探しに苦労したりしているのは、有田氏を応援するところを周りの人に見られたくないという心理があるんじゃないでしょうかね。
しかし心の中では今回は萩生田氏ではなく有田氏だと思っている人がかなり多いことを、世論調査の数字は示しているようです」(社会部記者)
こうして萩生田選対は「助っ人」を次々頼む事態になっているとみられる。
その一人、安倍元首相の妻・昭恵氏は16日に八王子に入り、報道陣をシャットアウトした会合で萩生田氏への支援を訴えた。
昭恵氏は当日、報道陣の呼びかけに答えずに会場を離れたが、萩生田光一事務所は17日に会合の動画をSNSで一部公開した。
昭恵氏は安倍元首相の遺影をそばに置いて「萩生田先生、もう一度新しい命を皆さんの手で吹き込んでいただけたらなあと思います。主人は命が亡くなってしまいましたけれども、萩生田先生はその分までもっともっと活躍していただきたい」などと語っていた。
「取材を認めなかった会合での昭恵さんの発言をSNSで発信しているのも象徴的ですが、萩生田氏も演説と、事務所によるSNS発信という一方的なアピールが目立ちます。内向きで組織票固めを優先する選挙戦術を見ても、危機感は強いように感じます」(社会部記者)
この戦術が奏功して萩生田氏が逃げ切るのか、有田氏がジャイアントキリングを果たすのか。「日本一注目されている選挙区」はますます熱くなりそうだ。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班