【MotoGP】アコスタ、白熱タイトル争いに「移籍するマルティンが王者ならドゥカティには大きな痛手だろう」

 MotoGPは今シーズン、ホルヘ・マルティン(プラマック)とフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)によるタイトル争いが繰り広げられているが、マルティンが勝った場合、ドゥカティにとっては大きな痛手だろうとペドロ・アコスタ(GASGAS・テック3)は語った。

 既に16戦目までを終えたMotoGPだが、タイトル争いは非常に接戦。首位のマルティンと2番手のバニャイヤは、わずか10ポイント差となっており、今後も一進一退の攻防が繰り広げられると見られている。

 またドゥカティのファクトリーチームとサテライトチームのライダーによる争いとなっているが、ドゥカティが来季アプリリアに移籍するマルティンよりも、ファクトリーライダーのバニャイヤの勝利を望んでいるのではないかという声もある。

 

 オーストラリアGP前の会見でアコスタが「メーカーはこの戦いに影響を与えるか?」という質問に協力するよう頼まれたのは、彼が数週間前の会見でバニャイヤ達の会見には“スパイス”が欠けていると述べたことも影響しているだろう。

 ただタイトル争い中のライダーふたりはやはり、ドゥカティが干渉することはないだろうと語っている。

「ドゥカティが何らかの形で僕を助けたいと思うのなら、ミサノで既に(今のパッケージよりも)良いものを手に入れることができたはずだ」

 バニャイヤはそう語る。

「僕らは新シャシーを試したけれど、全員に向けて用意はできていないことから、それは使用されていないんだ。これはより正しいことだ」

「ジジ(ダッリーニャ/ゼネラルマネージャー)は僕がドゥカティで走り始めたときから、そしてこの2シーズンではさらにファクトリーチームは同じパッケージだということを明確にしてきたと思う」

「僕が何か新しいモノを手にしているなら、他の皆もそれを手にしている。バレンシアまで何も変わらないだろうね」

 一方でマルティンはこう答えた。

「そうならないことを願ってるよ! でも僕は自分がコントロールできること、つまりライディングや速く走ることに集中しているんだ」

「皆がこういった質問をしてくる理由は理解している。そういうことを聞かれるのは、皆がそういうことを考えているからだ! だけど僕にはコントロールできないから、その件に集中することはない。僕は走る事に集中するよ」

 アコスタはこうしたふたりの回答について「答えが少し無難なものだと思った」と語り、こう続けた。

「でもそれは普通のことだ。彼らは契約に縛られているし、特にペッコはね」

「僕はこの件について見解があるわけじゃない。ただ世間の考えを話しているだけだ。でも、マルティンが他のファクトリーへタイトルを持ち去っていけば、(ドゥカティには)大きな痛手になるだろうと思うよ」

 一方でアコスタは、2024年のタイトルについてどちらが有力だと思うかという質問に対しては、マルティンに賭けるだろうと答えた。