ケンコー・ トキナー、可変NDフィルター「バリアブルND-W」発売。広角レンズ使用時のXムラ発生を軽減

ケンコー・ トキナーは、可変NDフィルター「バリアブルND-W」を10月25日に発売する。バリアブルND-Wは、前枠を回転することで減光量を調節できる可変NDフィルター。一眼動画撮影で露出コントロールをするのに欠かせないフィルターで、静止画でのスローシャッター撮影にも使用できる。

ラインナップと希望小売価格は以下の通り。

  • バリアブルND-W 77mm:62,700円(税込)
  • バリアブルND-W 82mm:66,000円(税込)

特徴

広角でもXムラが出にくい

独自の製法により、”Xムラ”を極限まで抑えた設計で、これまで可変NDフィルターの課題であった広角側での実用可能範囲を拡張したという。広角24mm(※1)でND2.5~ND128相当まで使用可能(※2)。

※1 フルサイズ換算値。

※2 最大ND128相当までを推奨。ND1000付近まで減光可能だがXムラ/色ムラが発生しやすくなる。

  • “Xムラ”とは

    可変NDフィルターは仕組み上、濃度を上げた時にX状のムラを生じることがある。使用するレンズの焦点距離が短いほど同現象は起きやすくなる。

減光量を絞り段数で表記

枠には減光量の目安となる絞り段数の表記があり、必要なND濃度に素早くセット可能。

記載の数字とND濃度は、2(ND4)/3(ND8)/4(ND16)/5(ND32)/6(ND64)/7(ND128)。

※枠の表記は目安。構造上min及びMAX、減光量を表す数字の位置とフィルター効果にわずかな誤差を生じることがある。


可動範囲90°、着脱可能なレバー付き

動画撮影で便利なレバーが付属。また回転枠の可動範囲を濃度の最小(min)から最大(MAX)までの90°とすることでスムーズな撮影が可能。レバーを付ける位置を2ヶ所設けており、操作しやすい位置にセットできる。レバーは予備を含め2つ付属。


低反射デジタルマルチコートII

余計なフレアやゴーストの発生を抑える低反射デジタルマルチコートII(面反射0.6~1%)を採用。

撥水・撥油コート

撥水・撥油コートにより、水滴や汚れが付きにくく、汚れても簡単に拭き取り可能。


色カブリの少ない偏光膜を採用

市販されているND2相当から可変するNDフィルターは若干黄色みがかっているものが多いというが、バリアブルND-WはバリアブルNDXIIと同等の色かぶりの少ない偏光膜を採用。


偏光効果を起こさない設計

可変NDフィルターに使用される偏光膜には偏光効果がある。NDの濃度を変えた時に意図せず被写体の表面反射が消えたり増えてしまうという問題点があるが、バリアブルND-Wはこの偏光効果が起こらないように設計。

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主な仕様

  • デジタルマルチコートII
  • 撥水・撥油コート
  • 枠に減光量を絞り段数で表記
  • 前ネジ付でキャップ取り付け可能

使用上の注意

  • 濃度をMAXに近づけた時に画面にX状のムラを生じたり、赤みがかったり青みがかったりする場合があるため、濃度調整には注意が必要。焦点距離が短いほど影響がある。
  • 正しい明るさに表現するために露出補正が必要な場合がある。
  • 減光量はカメラに表示される露出の値をご確認のこと。可変NDフィルターはmin側の減光量の変化は緩やかで、MAX付近で急激に減光量が落ちる。
  • 一眼レフでスローシャッター撮影する場合、ファインダーからの逆入射光の影響が生じる。アイピースシャッターなどによりファインダーの遮光を推奨。
  • 同製品には偏光膜を採用。偏光膜は熱および紫外線により劣化する性質がある。7年程度をめどに買い換えを推奨。
  • 太陽撮影には適していない。