2戦連続で土曜に予選実施できず……苦渋の決断下したスーパーGT坂東代表が説明「コースの川があまりにも酷く、走れない状態だった」

 天候不良の影響で、土曜の公式練習と公式予選が共にキャンセルとなったスーパーGT第7戦オートポリス。予選のキャンセル決定後には、プロモーターであるGTアソシエイションの坂東正明代表による即席の囲み会見が実施され、決断の背景などが説明された。

 予選日の19日、オートポリスは早朝から大雨に見舞われた。そして標高の高いオートポリス特有の雲、霧による視界不良も発生し、まさにダブルパンチ。午前の公式練習は実施されないことが決まると、14時50分からの予選は各クラス45分の計時セッションとする形に予定変更された。

 しかしながら、13時ごろに豪雨が降り始めたことで、コースコンディションはさらに悪化。さらには雷も鳴り始めるという有様で、14時ごろにサポートレースのFIA F4も含めた土曜の全ての公式セッションがキャンセルされることが決まった。

 前戦SUGOも悪天候により土曜に予選が実施できず、その際は午前中に行なった公式練習のタイムでグリッドが決定したが、今回のオートポリス戦に関しては、各クラス30分の計時方式の予選を日曜朝8時から実施するという、ワンデーフォーマットに変更するという形で対処した。幸い、日曜は雨は予報されておらず、スケジュール通りにセッションが進行することが期待される。

 報道陣が集まるメディアセンターに姿を現した坂東代表は、雷の懸念などもあったとしつつも、何より13時ごろから降り始めた豪雨がコースコンディションを悪化させたことがキャンセルの大きな要因になったと話した。

「セーフティカーを走らせてコースを確認したところ、川があまりにも酷かったです」

「細い川ならまだしも、太い川が流れていて、現状ではちょっと走れない状態でしたので、やむなく。この状態が多少良くなったとしても、川などに関しては回復しないだろうということで、セッションはキャンセルしましょうという話となりました」

「雷があれだけ鳴っていると、それも考慮する必要があります。(非難を呼びかける)アナウンスも、厳しい口調だったかもしれませんが、何かあっては困りますので。とにかくイベントとしては、コースを使ったものはやめましょうという結論に至りました」

 スーパーGTは今季2戦連続で天候に祟られているが、「サーキットサファリに乗っている時に亜久里(ARTAの鈴木亜久里監督)が『GTA代表の素行が悪いんじゃないか』と平気で言っていましたが、(元凶は)あいつじゃないかと思うんだけど……(笑)」とジョークを飛ばした坂東代表。とはいえ来場者の安全、コース上の安全を重視した場合、やはり実施は難しかったはずだとした。