涼しいんだか暑いんだか、よくわからない気候が記者の暮らす地域では続いている。秋と言われれば秋のような、そうでもないような。なんとも言えない微妙な感じだ。
せめて食べ物だけでも、この時期ならではのものを味わいたいと思っていたところ、久世福商店にて『幻のさつまいも 七福芋ジャム』を発見。芋というところが秋全開で良いし、なによりどのあたりが “幻” であるかが気になる……!
・希少なさつまいも
『幻のさつまいも 七福芋ジャム(税込711円)』は愛媛県新居浜市の沖合にある新居大島というところで育てられた、希少なさつまいもとのこと。
商品の公式サイトによれば、原産国はイタリアで、そこからアメリカに渡り、明治33年(1900)に広島に持ち込まれ日本で栽培が始まったそうだ。広島から新居大島に伝わったのは、戦後なのだとか。
新居大島がイモの肌に合うのか、この地でこそ上手く育つらしい。しかしながら生産農家も少なく、年間収穫量が約15トンと限られているよう。そう聞くと確かにジャムになって出会えるだなんて “幻” 感があるな。
購入した『幻のさつまいも 七福芋ジャム』を開けてみると、色は控えめな黄色。黄土色に近いかもしれない。原材料を見ると砂糖、七福芋ペースト、寒天くらいしか使っていないのでシンプルに芋の色なのだろう。
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・上品な幻のさつまいも
さっそくトーストに塗って食べてみると、なるほどこれは美味しい……! 芋そのものの旨味がギュッと詰まっていて、甘味もしっかりあって、それでいて上品なので後味はすっきり。
ジャムに加工してこれであれば、そりゃあ芋そのものは、さぞかし美味しいことだろう。ひと瓶125g入りだが、おそらく数日でペロッといってしまうに違いない。
食べ終えてしまう前にせっかくなので、同じく久世福商品である『久世福の和ジャム 安納芋(711円、ミニサイズ300円)」と比べてみたい。
安納芋を焼き芋にしてペーストにしているらしく、シナモンが使われている。そのためか食べてみるとやや香ばしさもあるが、もったりとしていてしっかり甘い。甘みとしては『幻のさつまいも』より上である。
色は『幻』よりは黄色く、こちらはこちらでファンが多そうだ。『幻』は紅茶と、『安納芋』はコーヒーと合いそうな気もする。言わずもがなどちらも美味しいので、その日の気分で使い分けるのが良いだろう。
ちなみに、バターを少し混ぜるとより一層旨味が増すのでおすすめだ。
普段の生活エリア内ではなかなか出会う機会のなさそうな新居大島のさつまいもと、こうして出会うことができて、ジャム化してくれた人たちには感謝しかない。
瓶に残っている芋ジャムを大事に頂きつつ、今の季節と一緒に楽しみたいと思う。『幻のさつまいも 七福芋ジャム』は数量限定なので、みなさんも久世福商店で見かけた際は手に取ってみてはいかがだろうか。
参考リンク:幻のさつまいも 七福芋ジャム、久世福の和ジャム 安納芋
執筆:K.Masami
Photo:Rocketnews24.