『Royal Quest IV』イギリス・Crystal Palace National Sports Centre(ロンドン)(2024年10月20日)
IWGP世界ヘビー級選手権試合 ○ザック・セイバーJr.vsSANADA×
IWGP世界ヘビー級王者・ザックが地元ロンドンに凱旋。SANADAを技巧戦の末に突破して初防衛を果たし、11・4大阪大会で鷹木信悟とのV2戦にコマを進めた。
ザックは10・14両国大会で内藤哲也を破り、悲願のIWGP世界ヘビー初戴冠。この日のロンドン大会に王者としての地元凱旋を果たした。しかも相手のSANADAがIWGP戦を要求し、初防衛戦に。ザックが防衛すれば鷹木、SANADAが戴冠すれば海野翔太を11・4大阪大会で迎え撃つことも決まっていた。
両者はザックが勝利した8・12長岡大会におけるG1公式戦以来の再戦。ザックに歓声、SANADAにブーイングが飛ぶ中、序盤から両者は技術を競い合うような先手争いを展開した。ザックはあの手この手の腕攻めに出たが、SANADAは低空ドロップキック、ニークラッシャーなど足攻めで応戦。しばし劣勢となったザックだが、スイングDDTで突き刺し、飛びつき腕ひしぎ逆十字固めで絡みついた。
SANADAもプランチャで反撃。ネックスクリュー、シャイニングウィザードと攻勢を続け、デッドフォールを狙う。阻止したザックが後方回転エビ固めを仕掛けてもScull Endで切り返す。耐えたザックもラウンディングボディプレスを両ヒザで迎撃。起死回生のクラーキーキャットで捕らえた。
SANADAが耐えると両者はエルボーがスマッシュ合戦で火花。ザックが電光石火のザックドライバーで突き刺した。2カウントで返したSANADAはセイバードライバーを食い止め、ヨーロピアンクラッチで丸め込む。ザックが卍固めで絡みついてもTKOで切り返し、ムーンサルトで飛びついてのドラゴンスリーパーで捕獲。ザックが腕へのオーバーヘッドキックを放った次の瞬間、後頭部にシャイニングウィザードをさく裂。正調シャイニング弾、ラウンディングボディプレスとたたみかけた。
ザックは3カウントを許さない。デッドフォールを食い止め、目まぐるしい丸め込み合戦となっても回転足折り固めで競り勝つ。ならばとSANADAは回転を途中で止めるドラゴンスクリューからシャイニングウィザードを繰り出したが、キャッチしたザックはクラーキーキャットで捕獲。相手の足を自らの首にフックしてなおも絞め上げ、ギブアップ勝利を決めた。
ザックがSANADAとの技巧戦を制し、IWGP世界ヘビー初防衛に成功。地元凱旋を勝利で飾った。試合後、マイクを手にしたザックは「俺はG1 CLIMAX優勝を成し遂げ、IWGP世界ヘビー級王座も手にした。次は東京ドームのメインイベントだ。俺が勝利し、WRESTLE KINGDOMに新たな歴史を作る」とロンドンのファンに誓った。その前に11・4大阪大会での鷹木迎撃が決定。これが年内最後のIWGP戦となる公算大だ。ザックは地元での初防衛の追い風に乗って東京ドーム前最後の関門を突破する。