早くも流れる“ポスト石破”の名前
ただ、全国紙政治部記者はこう解説する。
「国民民主党には国民・立憲の支持母体である連合の組織内議員もいるため、与党入りは簡単ではありません。
また、これまで自民と国民民主の間は麻生太郎最高顧問が取り持ってきました。石破首相と犬猿の仲の麻生氏が仲介役に入れるかというと、これも難しいです。
一方、同じく自民への協力が取りざたされる維新は、菅義偉副総裁と関係が近いですが、維新も党勢不振など課題が山積で、与党入りとなるとハレーションが大きく、できても部分的な政策ごとの協力くらいでしょう」
21日夜、石破首相ら党幹部の雰囲気は非常に暗く、石破政権が早くも行き詰まることを覚悟している様子だったという。
「石破首相が衆院選の勝敗ラインを『自公で過半数』と設定していた以上、その目標を割り込むと、石破首相の責任論が出るのは必至です。党内基盤が弱い石破首相だけに、史上最短の1ヶ月で退陣という可能性も現実味を増してきます。
党内では早くも『高市早苗氏は、近しい議員の落選が相次ぎそうだし、緊急で総裁選をやるなら党員票の割合も低いから、次は無理』『リリーフとして安定感のある林芳正官房長官では』など、ポスト石破に関する憶測が流れています」(同前)
自民党内では「最後に野党がゆるんで、負けを最小限にとどめられないか」と弱気な声も聞こえてくる。
「5度目の正直」でようやく首相の座についた石破首相は、「1ヶ月天下」で終わってしまうのか。有権者の下す審判の行方は……。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班