「LUMIX S 18-40mm F4.5-6.3」レビュー。最小・最軽量 最高のスナップレンズ[OnGoing Re:View]

沈胴式



上:鏡筒収納時 下:撮影時

このレンズは沈胴式になっている。持ち運びする際は縮めてコンパクトに、撮影する際は伸ばして使う。筆者は小さめの鞄に入れて持ち歩くことが多いので、メリットを感じる機会が多かったが、毎回伸ばしてから使うひと手間を苦手とする人も多いかもしれない。
ただ、このレンズはコンパクト軽量をであることを第一に考えられているので、沈胴式という選択はベストだったと感じた。

実際に使用していくと、撮影ポジションまで伸ばすひと手間も手間と感じることは少なくなってきた。望遠端まで伸ばした後にテレ端18mmまで縮めた際も、収納ポジションまで縮めすぎることもなく、18-40mmの範囲内で問題なく使用できた。絶妙な抵抗感が沈胴式のデメリットを軽減している。

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スチル・動画性能

34mm F5.9開放 ピントが合うところはシャープに、ボケている部分はソフトフィルターをかけたような柔らかい表現になる

34mm F5.9開放 ソフトな表現になりつつも毛の1本1本が解像されているのが見える

40mm F13 ここまで絞ると全域が締まった感じになる

40mm F22 光芒は少しやかましく感じる。ゴーストなどは出にくいと感じた

気軽なスナップレンズとして、コスモスひまわり撮影や近所のお寺などに持ち出してみた。
写りとしては開放からF8程度まで絞ってもソフトな印象がある。決して解像されていない訳ではなく、電線などもしっかり描写されているが、薄いソフトフィルターを用いたような描写になった。
さらにF13くらいまで絞ると、コントラストの高い締まった画になった。

他のLUMIXレンズでもよく見られる描画特性だが、ソフトな描写が得意なように見受けられる。風景など撮るならある程度絞った方が良い結果が得られやすく感じた。使う人の好みが分かれる部分ではあると思う。

動画撮影時のAF追従に関してはカメラ性能によるが、LUMIX S9ではスムーズかつ的確に被写体を捉えていた。元々絞り開放でもF4.5-6.3とそこまでシビアではないのでピントも外しにくく、まだ一眼カメラに慣れていないビギナー層にも扱いやすいレンズだと思う。
フォーカスの動作音に関してもほぼ無音と言っていい。このあたりの作りはLUMIXらしさを感じた。