バックカントリー(BC)のスペシャリストであるBCガイドたちはスノーシーズンのほとんどの日、雪の上に立っている。彼らにとってバックパックは、ゲストや自身の安全性の確保とともに、収納いかんによってツアー中のエネルギーや時間のロスにも直結する超重要なアイテムだ。プロガイドたちはどんなバックパックに惚れ込み日々愛用しているのか? その優れた点について教えてもらった。次に手にするバックパック選びの大いなる参考にしてほしい。
※表示価格はすべて消費税込みとなっています
BCA|FLOAT E2 35L
’22-23シーズン、BCAより登場した新しいバッテリー式のフロートバッグ。新しいE2システムは、Alprideのスーパーキャパシタというファン駆動システムの採用により、エネルギーを蓄積し、展開時にコンプレッサーに電力を供給。二次電池のような化学反応ではなく、磁気エネルギーに基づいてエネルギーを貯蔵・放出する。このため低温化でも信頼性が高いのが魅力。
容量:30-35ℓ
重量:2,792 g (S/M with E2 system), 1,651 g (without E2 system)
Size:S/M, M/L
Color:Tan(Black,Moss Green 全3色)
¥231,000
◆公式HP/https://elevateoutdoorcollective.com/
「フロートシステムで信頼性が非常に高い」|かぐらパウダーステーション 五十嵐和哉
機能性に優れ軽量。背負ったときのフィット感、バランス感が良く、疲れない。
サイドスタッシュポケットに濡れたシールや、クトーなどを分離して収納でき、取り出しも容易にできる。フロートシステムが確実で信頼性が非常に高い。BCで必要とされる機能が整っている。
レビューワー
かぐらパウダーステーション|五十嵐 和哉 Kazuya Igarashi
モーグル全日本チャンピオンを経てW-CUP出場、ナショナルチームコーチを務め里谷、三浦、附田、原など育成。三浦雄一郎氏に従事しスノードルフィンで活躍。2008年三浦氏と共にエベレスト登頂。現在は、BCスキー・登山ガイドとして、かぐらパウダーステーションを支える。
(広告の後にも続きます)
Deuter|FREESCAPE PRO 38+SL
セーフティギア収納用の大型フロントポケット、ロープホルダーを備え、トップリッド部分の高さ調整で容量を増やすことが可能。ロングツアーにも対応できるモデル。ギアを取り付けたままでも背面側から荷室にアプローチ可能なバックアクセス機能。スキーのアタッチメントはAフレーム・ダイアゴナルの2wayが可能。
容量:38+10ℓ
Size(高さ×幅×奥行):68 / 32 / 22㎝
重量:1490g
Color:シェール×ティン
¥36,300
◆公式HP/https://www.iwatani-primus.co.jp/products/deuter/index.html
「現存するBC用バックパックの中で最強 」|WARP 有馬 新
Deuter(ドイター)のバックパックをガイド開業以来25年使っています。フリーライダープロ30に始まり現行のモデルまで3台使っていて、現行のモデルはグリーンとブラックを使っています。2つ使っているのはシーズンに100日ほど使用するので交互に使うことで長く使えるからです。
現行のモデルはリッター数のわりに非常に軽くできていて、気室も目的ごとに分かれていて、シールポケットが外側にあったり、バックカントリーをするうえで必要なアイデアがたくさん盛り込まれて、現存するBC用バックパックの中で最強と言っても過言ではないといえるでしょう!サポートは受けていません、自分で買っているのが良さの証拠です。
レビューワー
WARP|有馬 新 Arata Arima
02-03シーズンに仲間と共に水上エリア最初のガイドクラブWARPを創設。 谷川、武尊、かぐらエリアを中心に活動。フリーライディング主体の滑り系ガイドクラブとしてピークハントにこだわらずローカルエリアの開拓に力を入れ続ける。