モデルごとの“棲み分け”が明確
ZXi TRはヘッド体積が450ccとフルサイズから10cc小さい。
アドレス時の見た目が4モデルすべて違う。
小ぶりで操作性の高さを感じさせるZXi TRは、球の打ち分けが簡単にできることに加え、叩けば叩くほどそのスピードがボール初速につながります。その真逆に位置する少し「平べったい」印象のZXi MAXは、普通に振ればハイドローが打てるやさしさ重視のモデル。
今までのスリクソンになかった、まったく新しい特性・形状のZXi MAXにも「ハマる」ゴルファーは多いはずだ。
そこにニュートラルなZXiと、低スピンモデルのZXi LSが並ぶことで、あらゆるタイプのゴルファーに対応しているところが好印象ですね。
系譜としてはZXi TRは前作のZX 7、ZXiとZXi LSがZX 5、ZX 5 LSといったところで、前モデルのユーザーもスムーズに移行できるのではないでしょうか。
ZXi LSは前後の可変ウエイトを入れ替えることでスピン量の調整が可能。別売りのチューニングウエイトを使えば、より細やかなカスタムができる
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先入観なく純正シャフトから試してほしい
ZXiシリーズは純正シャフトの作りも非常に秀逸。「どうせカスタムシャフトに差し替えるんでしょ」というスタンスではなく、「ちゃんと純正シャフトから試してほしい!」というメーカーの意図がしっかりと出ています。クセのないしなり感はヘッドの特性を素直に引き出すことにもひと役買っているように感じますね。
このように細部にわたる作り込みは、まさに“日本のメーカーならでは”です。
レッスン・試打解説=石井良介
●いしい・りょうすけ/1981年生まれ、神奈川県出身。PGAティーチングプロ資格をもつプロゴルファー。アマチュアのリアルなスイングや感情に訴えかけるアドバイスが多くのゴルファーを開眼させ、全国で行なうレッスン活動はつねに満員。レッスンの日程はインスタグラム
(@ryosuke.ishii.214)などで開示中。
構成=石川大祐
写真=高橋淳司
協力=日神グループ 平川CC