左足上がりは「傾斜なり」に立ってうつのはNG…!? 最新のライ別打ち方を解説

林からの脱出ではアプローチと同じく胸を開いてインパクト!

胸の向きは、閉じたり正面に向けたりせずに、体を回し続け、開いた状態でインパクトしたほうがクラブも打球も意図した方向に出せる。

林からフェアウェイに出す状況は、芝が薄いライが多く、対応策は令和も変わらず手首の角度をキープしてボールをクリーンヒットします。しかし、スタンスや体の回し方は令和式があります。林からの脱出は、狙った木と木の間を通す方向性が肝心。あるとき「短い距離はショットよりも方向性が問われる。だったらアプローチと同じように打ったほうがいいのでは」と気づき試してみると思惑どおりだったのです。

アプローチのようにややオープンスタンスで構え、フォローまで体を回し続けて打ったほうが狙った方向に正確に打ち出せるので、インパクト時は胸を開いた状態にする打ち方をオススメします。

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平成までのセオリーは「胸を正面に向けて打つ」

きちんとミートするためや、球が高く上がりすぎないように体を開かず胸を正面に向けてインパクトするのがセオリーだったが、肝心な方向性に難あり?

コンパクトより大きく振るのが令和式

今どきのクラブはミスヒットに強くなったので、過剰なほどミートにシビアにならなくてもいい。そのためミート率が上がるコンパクトなスイングよりもゆったり大きく振ったほうがいいと山形。「振り幅を小さくすると手打ちになり、体の回転も止まりがち(写真・旧)。大きく振って体をきちんと回す。スイングスピードを上げすぎると打球も高くなってしまうので 、ゆったり振って幹にも枝にも当てずに脱出しましょう」


この状況なら6 番アイアンですね

枝に当たらないように低く打ち出したいから胸を開かず打つのがよいとされてきたが、打球の高さはクラブで調整。山形は6Ⅰ、8Ⅰ、PWの3本を持っていき、枝の高さを見てクラブを選択する。

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ドローボールで右からの風は乗せる!左からの風はぶつける!

風も難ライみたいなもの。左右からの横風の攻略法はずっと悩んできましたが、これもクラブの進化で答えが出ました!風の影響はボールのスピン量が大きく関係し、スピン量が少ないほど影響を受けにくいので、今どきクラブの低スピン化は風に強いのです。

スピン量は球筋でも変わります。スライス系はスピンが増え、フック系はスピンが減る。そのため僕は、風が強いときはドローを打って攻略します。

風に流されて方向が不安定になる横風では、右からの風には乗せる、左からの風にはぶつけるようにドローを打ちますが、ドローで低スピンボールを打てば風に流されるぶんを大きく計算しなくていいので、想定外が起こりにくくなります。

平成までのセオリーは「風とケンカしてはいけない」


今どきのクラブはドライバーもアイアンもボールのつかまりがよくなり、ドローが打ちやすくなったことも利用しよう。

風に乗せるかぶつけるか。「風とケンカしない」が多数派で、とくに横風は「乗せることを想定して」ターゲットを狙うのがセオリーだったが、左右どちらからの風もドローを打つのが令和式!

ドロー打ちのヒントは「右手のひらを下に向ける」

ドローの打ち方はいろいろあるが、山形のオススメは「右手のひらを下に向けながら打つ」だ。ダウンスイングで右手のひらを下に向けるとクラブをインへ下ろせる。フェースも開かない。

いかがでしたか。山形プロのレッスンをぜひ参考にしてください。

レッスン=山形陵馬

●やまがた・りょうま/ジュニア時代から活躍し、2010年にプロ入り。ミニツアー優勝などの実績を重ね、現在は東京・麻布の「FIVE ELEMENTS」でレッスンを行なっている。

協力=船橋カントリークラブ