北陸新幹線の延伸で、東京からのアクセスが良くなった福井。それについてはすでに報じたし、レジェンド級の観光スポットである東尋坊にも行った。あわら温泉も良かった。
しかし、それらはよく考えたら福井の北部。南は……もしかしたら全域が化石採掘場の虚無エリアなのかもしれない。まあ南下するなら福井から出て京都に行った方が……とか言ったら、福井県を刺激してしまった。
これより怒涛の勢いで南下し、恐竜と東尋坊しかないと思っている私に福井南部の真髄を知らしめるという。
・越前
ということで、プレスツアーで東尋坊から南下した先は越前市。ぶっちゃけ地名としては福井より越前の方が知名度があるのではないか? それほどに土地の名前としてはビッグだと思う。
福井のことは場所すら定かで無かった私だが、越前国のことなら少しは知っている。歴史の授業に福井は出てこないが、越前国は出てくるからな。
今の福井を構成しているのは、かつての越前国と若狭国。それぞれ今でも地名としては残っているが、かつてはどちらも令制国だった。
特に越前国は国力に沿った区分において、大国(大国、上国、中国、下国とある)に分類されていた最強格。他の大国には泣く子も黙る大和国や伊勢国があり、それらと同格だったのだ。越前国の凄さがわかるだろう。
奈良時代には蝦夷征伐のために兵の捻出や船の建造で重要な働きをし、平安時代には紫式部がやってきたりなど、常にシーンの最前線付近をいく越前。
その越前にとって欠かせない要素の1つが和紙産業だ。皆さんも越前和紙は聞いたことがあるだろう。今では和紙の里ということで、観光地となっている。
日本各地に和紙の里はいくつもあるが、ここは素晴らしく雰囲気がある。やっぱ和紙の里は、和紙作ってそうな雰囲気が重要だよな。
越前和紙は1500年の歴史を誇り、730年に作られた越前国正税帳や越前国義倉帳が今でも正倉院に納められている。
近くには紙の神を祀る岡太神社・大瀧神社もある。この辺を流れる岡本川の上流に謎の美女が現われ、和紙製造の技術を授けたという伝承らしい。その女性を川上御前として祀っているそうだ。
社殿の屋根は「日本一複雑」と言われているそう。確かに凄まじい形状だ。何を想ってこうしたのか、設計意図を知りたい。
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・三方五湖
こうして和紙の里を出た我々は、さらに南下。やってきたのは常神半島だ。ここはレインボーラインという景勝地で、山の上から5つの湖や若狭湾を眺めることができる。
攻めた剥き出し具合のリフトか、ケーブルカーで山頂に向かう。
少し曇り気味だったが、なかなかの眺めだ! 人気のスポットのようで、観光客が沢山来ていた。晴れている時に来たかったな。